ジークフリートの剣

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ジークフリートの剣

  • 著者名:深水黎一郎【著】
  • 価格 ¥913(本体¥830)
  • 講談社(2013/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062776653

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内容説明

世界的テノールである藤枝和行が念願のジークフリート役を射止めた矢先、婚約者・有希子は老婆の予言どおりに列車事故で命を落とす。ジークフリート同様に“恐れを知らず”生きてきた和之だが、愛する人を喪った悲しみのあまり、遺骨を抱いて歌うことを決意した。そして和行の前に現れた美女──。“舞台”は謎とともに華麗に展開していく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

川越読書旅団

62
普段オペラなんぞに全く触れる事のない生活を送っている人間なだけに、果たして、中途興味を失わずに読み進められるか不安を抱きながらの読了。結果、普段ミステリーを読んでいる感覚に芳醇な時間が不可されたような、なんとも贅沢な読了感。神泉寺君の探偵よろしく的な件(くだり)にはやや違和感を憶えたものの、オペラを中心とした西洋芸術をちりばめつつのミステリーのいろはをしっかりと踏襲されている作風に敬服。2015/09/15

ヒロユキ

38
一見してミステリとは思わせないような構成。これが芸術探偵シリーズの推理小説とわかっていても、終盤まで一人の男の生きざまを描いた一般小説だと思ってしまうほど上手く擬態しています。これならいっそ極端に瞬一郎の存在をもっとぼかしてはっきりスピンオフにするとか、完全なノンシリーズにするとかしてもよかったかもしれないですね。そしてミステリとしての幕を閉じたあとの物語のラストシーン、圧巻でした。2015/11/24

usarlock

35
「トスカの接吻」に登場したテノール歌手・藤枝和行がバイロイト音楽祭における「指輪」のジークフリート役に抜擢され、舞台に立つまでの話。正直、最終章あたりまでは全く話に入り込めず、ミステリ感もゼロだったのでこれは失敗したなと思いました。「トスカ~」では面白く感じたオペラの薀蓄も今回は読むのがめんどくさかったし。それでも最終章の突然のアレや舞台上のアレは予想外の展開でかなり良かった。藤枝の死んだ恋人・有希子によって彼も成長することができたということでしょうか。2014/12/09

もち

29
「あんたは、幸せの絶頂で命を落とすことになっべな」◆それは、恐れを知る物語――。世界的テノール歌手である和行は、大役を射止めた直後に婚約者を喪ってしまう。享楽と狂演に埋没していく彼。そうして迎えた本番で、ある真実が突き刺さる。■読了後、裏表紙のあらすじを見てみる。「最高の感動作」という売り文句に間違いはない。しかし、これだけではないのだ。彼女がその名の通り振るったものに、あなたは何を感じるだろう。身を灼く程の感激か、腑に落ちた故の衝撃か。2015/07/05

mariri

25
芸術シリーズ4作目。究極のラブストーリー。幸せの絶頂で命を落とすと予言された婚約者。彼女の使命とワグナーの楽劇が奏でる悲劇とは!今作も歌劇に関する莫大な情報を存分に与え、芸術と真相がラスト見事に終結する。そしてあまりに恐ろしくも美しい結末に驚愕した。しかし外部サイトの丁寧な解説を読まぬと作品の全てを理解する事が難しく、多くの読者は面白いが小難しいとの感想で終わってしまうだろう。芸術シリーズ全てが同様なので、作者も狙って読者を選ぶ作品を執筆してると見解する。深水氏の名を広めたいがハードルは高い。2018/04/18

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