そして、メディアは日本を戦争に導いた

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そして、メディアは日本を戦争に導いた

  • 著者名:半藤一利【著】/保阪正康【著】
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 東洋経済新報社(2013/11発売)
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  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492061916

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内容説明

昭和史の大家ふたりが、破局に突き進んだ「昭和の大転換期の真相」を明らかにした対談。タブー視され部分的にしか語られることのなかったジャーナリズムと国民自身の戦争責任について、真正面から取り上げている。そして昭和の歴史を振り返るだけでなく、時代状況が驚くほど似てきた現在へ警鐘を鳴らす。
昭和初期、新聞は軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽(あお)った。日露戦争時の「戦争に協力すると新聞が売れる」という教訓にしたがい、先頭に立って太鼓を鳴らし、日本を戦争へ導いたのである。しばらくは軍部に抵抗していた雑誌ジャーナリズムも同様の道をたどることとなった。
国民の側も、5.15事件はじめテロを「義挙」として賞賛し、国連脱退を熱狂的に支持するなど、ひとりよがりな「正義」にとりつかれ冷静さを失っていった。言論人、文化人も狂騒状態に陥り、国際的孤立を歓迎した。ジャーナリズムのミスリードから、付和雷同しやすい民族性もあり、国民全体がなだれをうって破局への道を選択したのである。
当時のこうした時代状況に、“現在”は驚くほど似ている。近現代史の「四〇年周期説」(37ページ)でいっても現在は、昭和初期に当たる。憲法改正の動き、ヘイトスピーチなどに見られる右傾化、新たな形での言論弾圧・テロなど、危険な兆候も増えてきた。にもかかわらず、あまりにも歴史を知らず危機感のないジャーナリストはじめ国民に対して、いちばん大事な「昭和史の教訓」をわかりやすく説いたのが本書である。

目次

序章 いまなぜジャーナリズム論か
第1章 戦争報道と商業主義
第2章 テロと暴力賛美の歪み、その内側
第3章 国際社会との亀裂の広がり
第4章 国家の宣伝要員という役割
第5章 暴力とジャーナリズム
終章 現在への問いかけ

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

35
本意は、発行者の東洋経済新報社の提灯本です。売れればいいとする、数多愚かなるマスコミの中で「ここ」だけは違うと、金を貰っての対談。戦前戦中戦後の報道機関を含むマスメディア。それに流される世論が、現在と良く似ているんだそうです。この手の「古い」批判本は、その時代に日本と莫たる「世界」の一対しか視点がない事。地球規模の経済・軍事・気候・宗教活動そして流行病。その他数多の因子を勘案しなくては新しい史観は生まれない。戦争を煽る記事を書く似非ジャーナリストとこの対談者の何処が違うのか?対となる愚かな日本人そのもの。2014/11/01

り こ む ん

31
半藤さんと保坂さんの戦中戦後のジャーナリズム対談。タイトルから想像するものとは、違い。どちらかと言えば、今後のジャーナリズムに対する警告みないな内容。戦中のジャーナリズムよりも、今現在の話のが怖かったし、心配になった。確かに、今は簡単に情報が手にはいる。でも、それだけなんだ。例えば、2.26事件と、調べれば、事件の内容がズバリ出てくる。でも、それだけなんだ。それだけを見て、読んだだけで、すべてを理解したつもりでいる人が多い。2015/08/05

カレー好き

25
お亡くなりになった半藤さんの2013年の対談。マスメディアは売れるために戦争へと煽る。そんな新聞しか残らなかった時代。近代史の勉強にもなりました。☆4つ2021/01/30

こも 零細企業営業

24
戦時前のメディア。元からヨーロッパの猿マネでジャーナリズムをうたっていたが。生活が困窮するとアッサリと国の意向に追随する広報へと成り下がった。でも、そうすると儲かるし楽。そしね、戦争直前になると軍部からの指導という名の抑圧も凄く書かざるえなかった。そして対談してる当時は、安倍政権下で発行部数が減る中で色々とクレームを付けられてたりしてる。似てると言えば似てる。キリスト教圏じゃないとジャーナリズムって育たないのかもしれない。と言っても他所の国もジャーナリズムとか言っても、、結局は自分なんだと思ってしまう。2022/02/08

ロッキーのパパ

21
タイトルから戦前期のメディア批判がメインかと思った。実際はもう少しスパンが広く、明治期から現代まで対象にしていた。ただ、著者たちの主眼は現代のジャーナリストの質の低下にあったと思う。ちょっと手垢がついた主張ではあるけど、おおむね理解はできる。石橋湛山を持ち上げていることが多いなと思ったら、東洋経済の本だったんだね。もちろん、石橋湛山が気骨のある言論人だったことは同意できるけど。2014/04/11

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