内容説明
『月下上海』の松本清張賞受賞で一躍スターダムに上り詰めた“食堂のおばちゃん作家”山口恵以子さん。彼女のデビュー作が待望の文春文庫化! 新内流しの門付け芸人おれんは、義父の刀匠・呉羽暁斎の遺言で、彼が呪いを込めて打ってしまった邪剣四振の行方を追っている。おれんは、辻斬りに襲われているところを救った貸本屋・文三の力を借りて邪剣を探し当て、邪剣に魅せられた者たちと死闘を繰り広げていく――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
69
面白かったです。貸本屋・辰巳屋文三が襲われたところを助けたおれん。義父が呪いを込めて打った邪見四振を追っているというのに刺激を受けました。邪険に魅せられた者たちと死闘を繰り広げるのにも鳥肌が立ちます。男性作家の作風に近い気がしました。2019/05/16
アーちゃん
23
図書館本。著者のデビュー作との事です。主人公のおれんと辰巳屋の面々が魅力的なのですが、艶っぽい場面や剣劇シーンがどちらかというと男性作家の描写に近く、結構直接的です。内容については、解説にもありましたが、落ちが早いうちにわかってしまい、やや粗いのかなと思います。また邪剣が生まれるきっかけも少し弱い。良かったのは所々に著者の江戸に関する薀蓄が入っており、話の進行を妨げるほどでもなくさらりと書いていて、よく勉強をしているのだなと感心いたしました。山口さんの長屋ものが読んでみたいです。2017/03/01
ぶんぶん
14
【図書館】初めての作家さんだが扉裏の解説を面白そう。 義父の打った刀を邪剣として葬って貰いたいとの遺言に邪剣を使う剣客と死闘を繰り広げるおれんの活躍を描く。 著者デビュー作、荒削りの所は目に付くが情緒も交えての痛快編になっている。 4振り邪剣をどうにか始末したおれんに明日はあるのか。 その後の生き方を描く第2弾「小町殺し」を読んてみよう。2022/01/03
オレンジ。
12
時代小説まで書かれるなんて驚きでした。それも結構、描写がおぞましい。時代小説好きな私ですが、はしょり過ぎの感があったかな。登場人物が個性豊かに描かれていて好感が持てました。2016/11/03
もんらっしぇ
11
作家として名を成しながらも食堂のおばちゃんとして執筆活動を続ける山口恵以子さんのデビュー作。(さすがにもう食堂勤務は辞めてる?) 本当は松本清張賞受賞の「月下上海」を読もうとして、ふと隣にあった本書が目につき購入。読み進め、妖刀を廻る物語ということで、怪談やモノノケものが苦手な私としてはw、最後まで読み切れるか心配だったのですが、妖艶な主人公おれん姐さんの魅力に圧倒され、良い意味でテレビや映画の時代物を観ているようにあれよあれよという間に読了。あ、続きがあるようですね。早速読まなきゃ♪
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