幻冬舎新書<br> 暗黒物質とは何か 宇宙創成の謎に挑む

個数:1
紙書籍版価格
¥836
  • 電子書籍
  • Reader

幻冬舎新書
暗黒物質とは何か 宇宙創成の謎に挑む

  • 著者名:鈴木洋一郎【著】
  • 価格 ¥794(本体¥722)
  • 幻冬舎(2016/02発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344983199

ファイル: /

内容説明

宇宙の全質量のうち、星や星間ガスなど「普通の物質」が占める割合はほんの5%弱。残り27%を「暗黒物質」(ダークマター)、68%を暗黒エネルギーが占めている。暗黒物質は今この空気中にも大量に存在するが、一切の光・電波を発しないため見ることができず、いまだ「正体不明(ダーク)の物質」だ。だが暗黒物質がなければ星も銀河も生まれず、まさに暗黒物質こそ宇宙創成の鍵を握る。その発見を目指して世界中で激しい競争がくり広げられる今、研究の最前線に立つ著者が、謎の物質の正体に迫る。

目次

第1章 宇宙に満ちている「見えない何か」(神岡鉱山地下1000メートルに設置されたXMASS 「ある」のはたしかだが正体不明な暗黒物質 ほか)
第2章 暗黒物質の正体に迫る(物質を構成する最小の単位「素粒子」 素粒子群とそこに働く力を説明する「標準模型」 ほか)
第3章 暗黒物質をキャッチせよ!(地球に絶えず飛来している「宇宙線」とは? カミオカンデはニュートリノをキャッチ ほか)
第4章 XMASS実験の壮大な挑戦(カミオカンデの第一目的は「陽子崩壊」観測だった XMASSの最初の目的は「太陽ニュートリノ問題」解決 ほか)
第5章 私は「実験屋」(「科学」と「技術」は同じではない 物理学の「理論屋」と「実験屋」 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おつまみ

72
すべての物質を質量に換算しても、全宇宙のエネルギーの4.9%にすぎない。暗黒物質はその5倍以上の、26.8%もある。アニメではダークマターなどで紹介されてたりして、ある意味でメジャーかもしれないが、実際にそれを活用できるようになるにはまだまだ時間がかかる。そもそも暗黒という名前から観測することが難しい。宇宙が膨張しているとなると暗黒物質と暗黒エネルギーがないとそれを説明することができない。あと100年後ぐらいしたら、暗黒物質を工学的に活かせるような技術ができるだろうかと想像してしまう。2021/05/09

はなよ

16
新鮮な気持ちで読めたのはマヨナラ粒子の項目までで、後半は暗黒物質検出のための装置に関する解説になってしまう。自分は理論だけに興味があるので後半はほぼ読み飛ばしてしまった。2020/07/14

おりん

13
暗黒物質の正体の候補の1つに重力子があるとネットで見かけて、暗黒物質について知りたくて読んだ。結局、暗黒物質の正体については殆どわかってないようだ。暗黒物質についての記述は本書の半分程度に止まり、残りは著者の研究の話とそこから見える科学者のあり方に充てられている。宇宙論についての知識が全くない人でもおすすめできる本。個人的には理系の研究職に興味がある中高生に読んで欲しい。2017/03/05

(k・o・n)b

5
シロウトにはかなり難しい分野ではあるとは思ったが、説明が分かりやすかったので興味深く楽しめた。前半はタイトル通り、「暗黒物質とは何か」というお話。銀河の回転速度をも変えてしまう物質がごく小さい素粒子(だと考えられている)とは驚き。後半は、XMASS実験の具体的な方法や筆者の今までの足跡、苦労などが語られる。期待していたものとは少し違ったが、こちらも面白かった。今でも十分すごいと思うけれど、日本がもっと(社会の空気的に)人類全体の知の発展に貢献できる国になってくれたらいいなと切に願う。2016/10/08

5〇5

3
「暗黒物質の正体は〇〇〇〇〇!!」。そんなニュースに接する日が来ることを待ち望んでまーす。XMASSに期待しながら・・・2013/12/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7332957
  • ご注意事項