内容説明
二周目の人生は、十歳のクリスマスから始まった。全てをやり直す機会を与えられた僕だったけど、いくら考えても、やり直したいことなんて、何一つなかった。僕の望みは、「一周目の人生を、そっくりそのまま再現すること」だったんだ。 しかし、どんなに正確を期したつもりでも、物事は徐々にずれていく。幸せ過ぎた一周目の付けを払わされるかのように、僕は急速に落ちぶれていく。――そして十八歳の春、僕は「代役」と出会うんだ。変わり果てた二周目の僕の代わりに、一周目の僕を忠実に再現している「代役」と。 ウェブで話題の新人作家、ついにデビュー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅら
154
おもしろくて一気読み。設定が絶妙。主人公の1人語り形式で進む中、人の感情を表す部分がいちいち納得。1週目の人生から記憶持っての2週目、落ちぶれているけどそこまで自分責めにならず客観的視点も良かった。人って良い時には気づけない、状況が良くないから気づけることってたくさんあるんだな。「僕をいじめてくるやつらとだって、本当は、仲よくやりたかったのさ。でもそんな風に思っていると悲しくてしかたないから、表面上は彼を憎むようにしていたな、僕は。好きな人に嫌われるよりは、嫌いな人に嫌われる方が、まだ耐えられるからね。」2026/02/22
K
129
順風満帆な1週目の人生を突然10年前からやり直すことになった主人公の物語。この著者の作品はどうしようもなく歪んでる印章が強いが、だからこそ現実味を帯びて感じられる。綺麗事を並べるだけのハッピーエンドとは一味違って...周りから見ればどん底の不幸だけど、"そこ"にいるからこそ気付ける幸せっていうものが確かに在ると思います。2週目の彼が1週目の記憶に囚われながらもそれを手にすることが出来たのは正に「不幸中の幸い」でした。..話は変わりますが、作中で披露された歩く速度に関する彼の持論には頷かされました(笑)2018/06/28
なこ
124
三秋さん初読み。これは初めて体験する世界観!暗さの中に進んで行くような感覚があり、このまま落ちる一方かと不安を感じていたら、ほんのり温かさを感じる光が少しずつ見えてきた。「反撃開始」…この言葉が私の気持ちを前向きに引き上げてくれた。 それと三秋さんの言葉の使い方や言い回しが良い意味で独特で良かった♪面白かった〜、他の作品も是非読みたい!(^^)2016/11/16
た〜
119
三日間の幸福の著者のデビュー作ということで。面白くはあるのだけれど、終盤までの一人芝居のような文体がなじみにくくてなかなか読が進まない。でもラストが近づいて他の人とのつながりが出てきてからは一気。全体の雰囲気は良くも悪くも三日間の幸福と似ている。2014/11/02
hisato
94
過去に戻って、もう一度人生をやり直すといった感じの話ですが、『やり直す』とはちょっと違うストーリーです。三秋さんの作品の登場人物は、序盤はイマイチ好きになれないものの、読み進めていくとだんだん愛着が湧いてくることが多いです。捻くれたような表現が多いのと、設定や世界観が現実離れしてるからでしょうか。それでも読んでいて面白くなっていくのは、その中で登場人物の心理描写がとても分かりやすく読めてしまうからなのかもしれません。本作については、主人公よりもヒイラギよりも妹が一番のお気に入りキャラでした。2017/01/07
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