内容説明
エンジェル投資家の小池に新企業への出資を求めに来た、大学院生の田島。その謎めいた行動から、小池は田島が母校の大学に烈しい復讐心を持っていることを見抜く。実は小池も、同じ復讐心を胸に抱いていたのだ……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
47
ずっと憎しみの感情を持つのもエネルギーがいる。まして、憎しみを晴らすために資金を集めようと立ち上げた事業が軌道にのってしまったら…。果していつまで復讐という見えないものに執着することができるだろうか。復習の実行を企てる者、その企てを見抜き、見抜いたことを黙って復讐を実行してもらうために支援する者。「復讐」という見えない熱に浮かされる者たちのバランスが崩れたとき、一体何が起こるのか。想像より遥かに大きな熱に残酷な炎が上がるのを目撃した。発火、炎上、そしてその後…煙に巻かれたら二度と戻れない本当の怖さを知る。2025/08/19
ジンベエ親分
39
久しぶりに毒がたっぷりの石持作品を読んだ。テーマが「復讐」だし社会一般の倫理観とは異なる価値観をもって行動原理としているのは多くの石持作品に共通しているのだが、本作はそれが振り切れている。碓氷優佳が殺人事件の犯人を推理して特定していながら知らんふりを決め込むのは「それも良いんじゃない?」と思えた自分も、本作には「こりゃ酷でぇ」と思った。でもそれは石持作品には褒め言葉(笑) 2人の碓氷優佳級に切れる男の腹のさぐり合い、挑発で展開する事態に興味津々。この飛躍した推理も、実際に接した相手ならあり得るのかもね。2018/01/24
じゅんぢ
34
復讐を誓うまでの細かいエピソードも読んでみたかった。里子の人物像があまり見えないからその辺りのエピソードも書いてほしかった。2020/01/17
left7
26
石持さんの論理的なキャラクター達がくせになっています。この論理の応酬が読みたくて石持さんの作品を読んでいると言っても過言ではありません。今作も他の作品に違わず読み応えがありました。これからも石持さんには論理の応酬をどんどん読ませて頂きたいです。2014/11/06
ほぼ一日一麺
23
なぜ人は、旅をするのだろう。自分を見つめ直すため?見たことのない風景に出会うため?世界の大きさを感じるため??石持氏の世界を読むと、私は旅をした気分になる。法人への復讐、どうすればそれは果たせられるのか。そんなこと突き詰めて考えた事すらなかったし。ちょっとした違和感を材料にそこから隠された結論へと導く論理のプロセスも見事だったし。この作者が見せてくれる景色はいつも独特で唯一無二で、いやもうクセになるねぇ( ̄∀ ̄*)ウマー。2015/09/06
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