内容説明
二人のスペシャリストが贈る相掛かり最強定跡!
初手▲2六歩からの飛車先交換、▲2八飛と引く、▲3八銀から銀を繰り出す。非常に原始的な戦法でありながら、その深さは未だに計り知れない「相掛かり戦法」。本書は東西を代表するスペシャリスト野月浩貴七段と山崎隆之八段が最新研究を解説しつつ、相掛かりへの熱き思いを語った一冊です。前提となる定跡解説を野月七段が行った後、山崎八段の独特の見解が語られます。後手の△8五飛の新機軸に対してどう反応するか。二人の考え方は大きく異なっており、それがそのまま本書の斬新さとなっています。本書を読んだ方は、二人の考えを咀嚼し、自分自身の相掛かりのスタイルが見えてくるはずです。
「相掛かり戦法は、タイトル戦でもよく登場します。けれども、考え方や指し方が分からない戦法でもあります。そこで、どのように考えると良いか?をテーマにして、最新形を紹介しつつ、なぜこの手を指すのか?という核心の部分に触れた本となっています」(野月七段 まえがきより)
「本書を読んで、将棋というゲームの変化の多さ、奥の深さを体感していただき、皆さんが初手▲2六歩と突く将棋を少しでも多く指していただければ幸いです」(山崎八段 まえがきより)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そり
7
対談のみ読了。▼気になった文は、「どんな棋風の人でも、自分なりの楽しみ方を見いだせる」「リスクを払うのは相掛かり党の宿命」「定跡が整備されていない期間が長かった」。野月さんと山崎さんは同じ相掛かり党だけど、その中身はまるで違うらしい。純粋に構想力を競える戦いはワクワクする。だから早指しには向かないだろうけど、友人とじっくり指すにはもってこいみたいだ。2013/10/11
まんまるまる亭
2
「相掛かりに無敵定跡などという定跡があったのか」と思ったから、買った。実際には無敵定跡という定跡について解説した本ではなくて、相掛かりについて広く語った本だった。どちらかというと「消えた戦法の謎」や「最新戦法の話」のような将棋戦法についての読み物に近いかな。2019/10/11
のほほん堂
0
引き飛車棒銀は破壊力があるのかないのか、よくわからなかったので読んでみました。力戦になりやすいようなので、たまには指してみようと思います。これでプロの棋戦の中継でも相掛りを楽しく観戦できそうです。2017/12/14
books
0
振り飛車に飽きてきたときにたまーに相掛かりを指すという感じで、正直、飛車先交換のあとの定跡が全く分からないままやっていた。なのに、相掛かりの勝率が高かったので、ちゃんと勉強しようと思って本書を買ったのだが、案の定難しい。でも、棋士二人の温和な対談に引き込まれた。いつかできるようになったらいいな。