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内容説明
「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の……」「つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて……」など、授業で暗記させられた人も多い名作の数々。これら日本文学を一冊で語るなど、到底不可能な話なのだが、本書はそれを思い切ってやってしまおうというもの。『古事記』は日本人の原型の文学、敬語表現で書かれている『源氏物語』の不思議、『徒然草』はジジイの自慢話!? 紀行文学は悪口文学、漱石は現代の文章を創った、川端康成は変態作家? など、『古事記』から村上春樹まで日本文学史をザックリ大づかみ。その作品を読んだことのある人にとっては、あそこは面白かった、と合点してもらえる、読んでいない人にとっては、そんなにいいのなら読んでみようかな、という気がしてくる、日本文学の入門の入門書。清水流、絶対眠くならないエンターテイメント日本文学史12講義。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
64
源氏物語や斜陽が敬語で書かれているのはすごい事らしい。高貴な方々の物語があるお陰で、日本人はある種の行儀よさを共有しているのだから。枕草子はセンス自慢、徒然草は世の中に蹴りを入れながら自慢話をしている…と、言われてみればそうかもなあ。次いで土佐日記から奥の細道を経て坊っちゃんを、田舎に悪口をいう系列と見るが、ここは一寸難しい。西鶴、近松が大衆文学の道を開いたという話は大納得。さらに一九、三馬、春水、馬琴らの個性を見事に語り、近代に入って漱石が和漢英の教養を基に現代文を作ったという話にはもう感動してしまう。2015/02/17
芽
53
短歌は現代でいうメールの役割とはなるほどな。 確かにメールがマメで話が面白いほうが好感が持てる。 短歌も歌が旨いほどモテるというのはある意味の共通点だな。 難しそうよというだけで古典を避けるのは止そうと本書を読んで思った。 2015/09/17
ちさと
26
タイトルが池上さん(の著書のタイトル)をパロディってる感がある、模倣で有名な清水さんの日本史解説です。古事記から現代文学まで、日本人の教養として知っておきたい日本の文学史を網羅。まさに池上さんの解説のようにわかりやすさに重点を置いていて、清水さんの独断でそれぞれの文豪を評価しているところがおもしろい。時折ご自身の著書で日本語の崩壊を憂いたりしていますが、本当に日本語が大好きなんだなぁと改めて感じました。2022/10/18
kaoriction@感想&本読みやや復活傾向
23
世界的に見て日本文学とはどのくらいのものなのか、という視点から日本文学史をザックリ大づかみ。 文学史大好き!な私にはたまらぬ時間だった。とりわけ、近代文学の辺りは。著者は谷崎、漱石、『源氏物語』にかなり傾倒していると思われるが、(あまり)拘らずに平板な視点で見た作家、文豪論が面白おかしい。まあ、でも、「志賀の小説には思想がない」とか白樺派の毛嫌い具合は凄いと思ったが。自分で作る「世界文学全集」…最後の作家ひとりを私はまだ思案中だ。「教養としての土台」作り。まだまだ未読、再読すべきものがたくさんある。2017/08/06
maito/まいと
18
文学史って難しい。試験項目としても日本史理解としても避けては通れないのに、どうも理解しづらい。だが、本書読むと多少は?受け入れやすくなるかもしれない。世界文化との比較や、著名な作品が歴史の中でどういう位置づけだったのか、など、知ってそうで意外とわからないことに応えてくれる。難点を言えば、近代以降にもっとページを割いて欲しかった。さすがに現代と近づくと評価しづらいのか・・・2016/02/19
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