内容説明
性愛文化の最先端にあった江戸庶民は、男色でも同時代の世界をリードしていた。その起源から衆道の奥義、武士同士の「念友の契り」、「小僧は脚気の薬」というような俗信、陰間の生態、陰間茶屋の様子まで、女色の「天悦」に対して「大悦」と呼ばれた悩ましくも奥深いこの道を、当時の色道奥義書の図版や古川柳を交えて紹介する。
目次
1 若衆仕立て用のこと
2 通和散のこと
3 若衆・寺小姓・地若衆
4 念者、兄分と弟分
5 小僧は脚気の薬
6 男色嗜好の男たち
7 陰間の生態
8 陰間茶屋の実態
9 陰間茶屋の客
10 肛交の実際
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海星梨
10
いつのか不明だがKU。受け手の苦痛が前提だったり、そりゃクソも出るよ、とBL漫画の世界がやはりフィクションだと思わされる一冊。俳句として、絵本として、揶揄と共にあるものとして認識されていた男色の世界が解説される。「弘法大師がー」と偉い人や、「脚気に効く」と病気治療とかをいいwけに、堕落に浸る感じ、リアル。昔から男性同士を描く物語があったんだなと思う。2023/12/20
はなはな
6
友人オススメ本。江戸時代の川柳を通して衆道の解説してますが、風俗からハウツーまでかなり細かく読みであり。図も盛りだくさんで電車では読みにくいですが、興味深く貴重な著作。2015/06/15
kenitirokikuti
5
揚げ雲雀という仕様があり、具体的な体位は不明なのだが、〈くわんげん(管弦)〉のようになんちゃらしたのだろうとあり、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ作曲 The Lark Ascending のイメージが大いに損なわれてしまった…。2023/03/18
眉毛ごもら
2
再読。電車で読めない本。なぜなら春画がガッツリ大量に載っているからだ!古川柳や男色を扱った江戸時代の本を参考に江戸時代の男色の世界を書いている。蔭間の仕込み方が直球で書いてある。時間をかけて仕込み、それでも痔主になることも多く大変である。それ用のアダルトグッズ的なものはあったりする。小僧が脚気の薬になるからと襲われる事案もありお遣いも危ない。陰間は男だけでなく女も相手にしたり、実際の行為に起きる諸問題等々赤裸々にかいてあり、BLはファンダジーとかいわれてもハイ、ソウデスネ…、としか言えない腐女子あった。2020/05/15
ちあきほ
1
不思議で面白い世界…男も女も知る色男。歌舞伎役者として舞台に上がる前に、そして上がらずに陰で働くという。なんだかケツの痛い…僧侶のおかげで発展したようにも。ただ男色といっても色々なんだと思った。少年青年の中性的、独特の色気という部分は大いに納得。2014/01/08
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