集英社文庫<br> もしもし、還る。

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集英社文庫
もしもし、還る。

  • 著者名:白河三兎【著】
  • 価格 ¥555(本体¥505)
  • 集英社(2014/02発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087451108

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内容説明

異様な暑さに目を覚ますと、「僕」は砂漠にいた。そこへ突如降ってきたのは、ごくごくありふれた電話ボックスだった。――いったいなぜ? 混乱したまま電話ボックスに入り、助けを求めて119番に電話をかける。だが、そこで手にした真実はあまりにも不可解で……。過去と現在が交錯する悪夢のような世界から、「僕」は無事に生還することができるのか。ミステリアスな傑作長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

165
★★★★☆17015 凄い作品だった!電話ボックス、最近は見なくなりましたね。まだ少しは残ってるんでしょうか?この作品、電話ボックスが話に使われてまして119等に繋がる緊急ボタンとか電話ボックスの構造などは見た事がない方だとイメージが湧かないかもしれませんね。過去の遺物話ついでですが、昔のテレビやラジオって、調子が悪いときにパコ〜んって叩くと直ったりしましたよね。で、当時はチャンネルをガチャガチャ回す回転接点式でしたが今はリモコンでしょ、「チャンネル回して」とか言ってもピンとこない方がいるでしょうね〜。2017/02/18

黒瀬 木綿希(ゆうき)

154
これは説明が少し難しいな。目を覚ますと砂漠にいた『シロ』こと田辺志朗。突如として降り立つ電話ボックス。SFであり、ミステリであり、恋愛小説でもある本作は、死を間近に控えた際に抱く気持ちがその人間の奥底に眠る本心だと伝えているようでした。荒唐無稽な設定ですが、物語へ惹きつけられるのに時間は掛かりませんでした。真実かと思われていた事象が二転三転する様は頭の整理が大変でしたが、シロがキリ(遠藤桐子)へ抱いた最後の感情が本物ならそれで良いと思わせる結末。2020/08/27

みっちゃん

96
個性的な題名が気になっていた作家さん初読み。目覚めたらそこは一面の砂漠、突然落ちてくる電話ボックス!度肝を抜かれる。交互に繰り返すパート「さらさら」と「ぐるぐる」で徐々に明かされる主人公の過去と現在。「そんなもの諦めてるさ」というスタンスでいながら、ずっと愛される事を求めていたシロが痛々しくいじらしい。「1秒でもいいからキリと同じ世界にいたいんだ」の言葉には胸を衝かれた。だから「帰る」じゃなく「還る」なんだね。最後まで明かされない謎もあるけど、私はこの小説は好きです。2013/12/17

takaC

89
夢中でページを繰ったのに期待した終わり方じゃなくて気落ちした。2014/01/09

mr.lupin

79
目が覚めたら砂漠にいた。そして突然電話ボックスが降ってきた。いや~何だ、この話は?? 興味津々で読み進めました。電話ボックスにいる自分と過去のイロイロな出来事が交互に書き綴られています。ミステリーでもあり、SFでもあり、良くわからなかったかな~ これが、シュールな小説って言うのかな~?キャンピングカーの男の正体が知りたかったです。☆☆☆☆★2017/06/24

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