内容説明
国が実施する全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で不振が続く北海道。その現状にたまりかねた北海道教育委員会は、「2014年までに学力を全国平均以上にする」という目標を掲げた。
だが、肝心の教育現場はどう考え、どう動いているのか。
各校の校長や教諭、教育委員会の関係者まで、幅広く徹底した取材を重ねて現場の声を集め、状況の打開に苦闘する北海道の教育の課題を浮き彫りにした。最終章には展望を「明日への提言」としてまとめ、学力向上の処方箋を示している。
大反響を呼んだ読売新聞北海道版連載記事「学力危機」(2011年8月~13年3月紙面連載)を総括した、充実の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
家主
2
A 考えさせられる内容ばかり。ストレートに批評されているので、危機感が持てる。2013年発行のものなので、また新しいものを出して欲しいと思った。2018/03/18
horabook
2
★★★★:勉強することがなぜか揶揄されるような雰囲気がある。それは自分も子供時代から感じていたこと。これって北海道に見られる特徴的な傾向だったんだ。確かに「勉強だけ」やっててもだめ。だけど、それと「頑張って勉強する」ことを混同してはいけない。本来学ぶことは楽しいことであり、間違っても人からからかわれるような類いのものではない。個々人の努力があって社会は豊かになっていくもの。公平の名のもとに教育に携わる人が子供達の可能性を摘んでしまってはいけない。せめて子供のうちから間違った先入観を植え付けないでほしい。2013/10/07
m-kuma
1
北海道の教育における現状、問題、課題やその改善に向けた取り組みなどを連載した読売新聞の連載がまとめられた一冊。勉強ばかりでは、という考え方がいつの間にか免罪符のように染み付いてしまっている学校組織や教育委員会、その一方で学力危機と認識し現状打破へと歩む教師や学校、さらには地域住民の取り組み。教育は可能性に満ち溢れている、そのことを社会全体で認識し、学校で、家庭で、そして社会で子どもたちを伸ばし育てていく、そんな好循環を生み出していく必要性を強く感じます。2016/02/17
manzu
0
学力向上、大きな課題ですね。2014/09/10
夕張西瓜
0
子どものために、という発想は同じなのに施策決定に影響力をもつ人たちの意見が平行線で交わらないことが多いのは心配ですね。2014/02/02