内容説明
ある日、12歳の少女セプテンバーの前に、空飛ぶヒョウにのったおじさんが現われました。「わしは〈緑の風〉という風の精じゃ。妖精国に行ってみたいとは思わんかね」退屈な毎日にうんざりしていたセプテンバーは、迷わず誘いに飛びつきます。不思議な門をくぐり抜け、妖精国へと入った少女は、魔女の姉妹や人間狼、智竜(ワイブラリー)や付喪神(つくもがみ)と出会って、思いもかけぬ冒険を!? ローカス賞に輝く21世紀版『不思議の国のアリス』登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
29
21世紀のアリスと言われている。挿絵かわいいぞ。いきなり謎の語り手が物語を語り出す。2022/07/12
わんこのしっぽ
23
魔女に妖精に竜(智竜)そして付喪神と、ファンタジー要素がてんこ盛りですが、話の展開が今時かな。現代のアリスは逞しい。2014/03/09
sin
23
表紙買い!各章の扉の挿絵がいい!贅沢な文庫本!単行本で手にしたい本!!理屈っぽいが心地よい物語。少女が主人公だから21世紀版「不思議の国のアリス」??いいえ、巻き込まれ型じゃなく参加する(選択する)少女!血を流し、痛みを知る主人公!!!ユメで終わらない!2013/10/24
take0
21
『孤児の物語』が良かったので著者の他の作品も読みたくなった。本作は本国ではヤングアダルトに分類されるらしく、日本語訳も児童文学調の語りで、『孤児の物語』とは大分カラーの違う作品。十二歳のセプテンバーが<緑の風>に連れられて行った妖精国で、旅の仲間となる飛竜のエーエルやマリードのサタディを始め、様々な人物、生き物、生物でないもの達と出逢い冒険していくアリス・ストーリー的な物語。作品としてはオーソドックスではあるけれど、愛嬌のある語りと魅力的な登場人物達に引き込まれ、読んでて楽しかった。続編にも期待。2019/02/02
鏡也
13
不思議の国のアリスに例えられてる本。五月生まれなのにセプテンバーという名前の女の子が妖精国を旅するお話です。アリスというよりペギースーに似てるかな。いい本ではあるので、文庫より絵本にした方がより親しまれるのではないかと残念に思う。2016/11/24