講談社学術文庫<br> 〈玉砕〉の軍隊、〈生還〉の軍隊 日米兵士が見た太平洋戦争

個数:1
紙書籍版価格
¥1,210
  • 電子書籍
  • Reader

講談社学術文庫
〈玉砕〉の軍隊、〈生還〉の軍隊 日米兵士が見た太平洋戦争

  • 著者名:河野仁【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2013/09発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062921886

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

「降伏は名誉」とする米兵と、捕虜となることを恥、自決を名誉と考える日本兵。「バンザイ突撃」は、「9時から5時まで戦う」米兵の目には自殺行為にしか映らなかった。究極の文化衝突の場、戦場で両軍兵士は何を目にし、互いの認識をどう変えたのか――。日米元兵士への緻密なインタビュー調査を通して、「兵士」の誕生から戦地における彼らの思想と行動までを比較文化的観点から探究。「戦闘の社会学」が解明する、戦場の真実。(講談社学術文庫)

目次

序章 戦争と死
第1章 軍隊と社会
第2章 市民から兵士へ
第3章 戦場の日本軍兵士たち
第4章 戦場の米軍兵士たち
第5章 玉砕の軍隊と生還の軍隊

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nnpusnsn1945

37
太平洋戦争中に従軍した日本陸軍将兵と米軍(陸軍と海兵隊)について社会学的に分析した本である。入営や捕虜観、補給の違いなどがわかる。筆者が聞き取り調査した日本陸軍将兵の所属部隊はそれぞれ第37師団、第38師団(主に歩兵第228連隊。ちなみに229連隊は水木しげるの所属部隊でズンゲン支隊の主力となっている。)、一木支隊(歩兵第28連隊)である。戦闘はガ島戦の分析が主だが、中国戦線や東部ニューギニア戦線、ブーゲンビル島戦もとりあげている。2023/09/17

James Hayashi

30
防衛大教授が米国留学中に書いた博士論文に加筆修正したもの。日米の多数の兵士にインタビューし導き出した、異なる文化を持つ兵士たちの思想と行動。p211 「生きて虜囚の辱めを受けず、死して罪禍の汚名を残す事なかれ」との戦陣訓なるものは誰が作ったのか?作らせたのか疑問に思っていたが、5章で説明され、秦郁彦氏による研究もあるとの事。感じるのは、もし再度戦争が起こるなら、日本はまた玉砕する意思を強く持つという事。敗戦から学んでいない日本。2019/03/15

大道寺

9
主にガダルカナル島で戦った日米両軍の下士官兵への取材を基にして「戦闘の社会学」を論じている。日米の社会の差が色濃く出るところもあれば、洋の東西を問わずに共通していそうなこともある。「米軍が合理的で、日本軍は非合理的」というようなステレオタイプの見方ではなく、できるだけ冷静に分析しようとしている。何かを徹底的に合理的にしていくと、別の何かが不合理になっていく。組織とはそういうものだという視点から考えていく。そういう視点は現代の日本企業を見る時にも大事だと思う。2013/12/22

0on

1
宇垣一成の青年訓練所にはじまる若者への忠君愛国心の植え付け。今迄自分が日本兵に対して持っていたイメージはこれに1番近かったが、この本で日本兵の方の話をもとにした分析を読むうちに、多くの日本兵が何を背負って戦争に臨んでいたのかがよく理解できた。同時に米兵についても、インタビューを通して彼らの行動原理、心情の一部を垣間見た。また再読して深く心にとどめたい。2014/07/03

ハヤブサの竜

1
陸軍はその国の文化の縮図てゆうけど、アメリカは陸軍と海兵隊でかなり違うなあ。日本も末期にはちゃんと投降してんじゃのう2013/12/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7038755
  • ご注意事項