内容説明
戦後日本復興の起爆剤となったと言われ、1964年に開催された東京オリンピック。その招致と開催の陰に一人のアメリカ在住日系二世・フレッド和田の尽力があったことを忘れてはならない。敗戦で失った日本人の自信と勇気をとり戻すために東京でのオリンピック開催が不可欠と考えた和田は、単身南米各国を訪れ招致活動に奔走した。祖国への熱き思いを胸に不可能と思われた東京オリンピック開催を実現させた男の感動の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムトモ
50
電)1964東京オリンピック誘致に奔走した日系二世のお話。2020Tokyoの誘致の時もこんなに熱く私財を出して奔走した人がいるのかな?(ノ-_-)ノ~┻━┻「ワダ」って名前は心に留めておきたい…2018/12/01
おさむ
15
来月、フジテレビでドラマになると聞き、興味しんしんで読了。五輪の招致は人と人のつながりが大きな要素になるんですね。和歌山弁丸出しの主人公の溢れるバイタリティーに脱帽。日系人のもつ外貨が昔は大きなパワーを持っていたことも実感しました。2014/09/22
ヤギ郎
13
1964年東京オリンピックの誘致に関わった日系二世フレッド・和田勇の伝記小説。日系二世として戦前からアメリカに過ごしていた和田は、第二次世界大戦をアメリカで体感する。祖国である日本に対する思いを持ちつつ、アメリカ国民として正当に生きていく姿勢を見せていた。彼の戦中戦後の活動を通して、日本を祖国に持ち、アメリカの土壌で育った日系人というアイデンティティを醸成したように思う。東京オリンピック誘致の状況も知ることができるし、戦中の日系人の様子も知ることができる伝記小説。2020/12/25
HIRO1970
13
☆★☆ロサンゼルス関連なので読んでみました。フレッド和田さんは日系2世ですが、ものすごく情に厚く人間味があり、リーダーシップにたけ、一旦やると決めたら即実行に移す実現力のあるお人だったのが良くわかりました。どこの国でもその国の主流の流れの中に入り込んで行けるのは慣習と言葉を身につけた2世以降の人が多いのですが、この人の人間的なスケールはとてつもなく大きく、問題点を見抜く力と誰を交渉相手に何の話題で交渉するのかを常に鍛えていたことが、移民国家でも通用する彼の築いた信頼関係なのだという事が良く解りました。 2013/11/17
ちょん
13
2020年の東京五輪決定記念に。1964年の東京五輪招致にむけてのフレッド・和田勇の行動に感謝と尊敬の言葉しか出ない。私財を投げ打って祖国・日本の為に行動する和田、それを支える妻と子供たち。強制収容所入りを拒絶した貧困と苦難の時代から始まり、東京オリンピックの招致に尽力した後半期。知られざる日系人の真実を読むことが出来て良かった。写真が載っていれば更に良かったと思う。2013/09/21
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