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内容説明
自由と民主主義の旗手、アメリカに異変が起きている。初の黒人大統領オバマは、軍事力を忌避し、国防予算を削減させ、世界の盟主としてのリーダーシップの発揮をためらう。消極外交はアジア政策にも及び、「日本が第三国から攻撃されれば、アメリカが必ず守る」は、もはや夢物語だ。北朝鮮を始めとする各国で核武装化が進む中、アメリカらしさを放棄したオバマ政権と、日本はどう付き合うべきか。長年のアメリカ・ウォッチャーが緊急警告。
目次
第1章 リーダーシップは嫌い
第2章 軍事力軽視
第3章 日米同盟が変わる
第4章 アメリカが裂ける
第5章 分断アメリカはどこへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シュラフ
29
"日米安保条約に基づいて日本は米国の軍事力によって守られる"という戦後世代の我々の認識がある。だが、オバマ大統領の方針としては、軍事予算を大幅削減して、紛争地帯への介入は控えるというもの。この結果、中東においてはイスラム勢力が台頭して、東アジアでは中国・北朝鮮の横暴が目に余るようになった。最近、南シナ海に米海軍を派遣するという決定を行ったオバマ大統領であるが、その決断は遅すぎた。安保問題をめぐって揺れた日本国内であるが、次の米大統領が誰になるにせよ"自分の国は自分で守る"という覚悟が必要である。2015/11/04
壱萬弐仟縁
28
オバマ大統領はそもそも軍事力が嫌い(54頁)。そのこと自体、悪いことではないと思う。昨今は 白人警官が黒人に理不尽な対応をしていることの方が人種、人権問題で重大に思う。 10年間で最大7500億ドルの国防費削減(70頁)~:よいことだが、これに乗じてイスラム国などの テロ集団が台頭してきてもいるかもしれない。米国自国の利益追求のため、他国利害はおかまいなく、 軍事行動をとることもある(94頁)。日米同盟の同盟を信頼できるか否か? 2015/05/16
ダンボー1号
9
そういうことかと色々見えてきます。2013年7月発行。オバマのリベラル政策で米国二分、防衛費削減 世界の警察及び腰、日本の報道ほどうまくいっていない。オバマが軍事費削らなければ強気なら中国の南シナ侵攻もない?そしたら 日本も集団的自衛権結ばなくても良かった?いや及び腰だからこそ一歩踏み込んで強化すべきだった?わからないがリベラルのオバマとすら鳩山さんは上手く行かなかったのか?」オバマの間は戦争は増えないけど共和党になったら戻るのか。メディアもリベラル強いとか日本と似ている。2015/09/28
Humbaba
7
戦争を完全に回避するための最も簡単な方法は、相手の要求を丸呑みすることである。何を言われても争わず受け入れて差し出していれば、相手が攻め込んでくるということはないだろう。あだし、それをしてしまえば相手がつけあがるだけであり、結果的にもっと大きな災厄を巻き込むことになる。軍事力は使わないのが一番であるが、だからと言ってなくて良いものというわけではない。2014/02/07
Haruka Fukuhara
2
オバマ政権時代の日米同盟の軽視、米軍縮小路線を受けて書かれた本で、今とはやや状況が異なるものの(ある本によればトランプ政権の誕生というよりは2015年頃に米国内で変化があったらしい)日本にはタイトルのような覚悟が常に必要だろう。トランプ政権下の4年or8年は日本にとってどのような時代になるのだろう。2017/02/03