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内容説明
「剥き出しの資本主義」が横行するIT企業。正社員、採用担当、ノマド……走り続けるIT労働者たちに、未来はあるのか!? 「ブラック企業」批判の旗手・今野晴貴と、採用担当の裏側まで知り尽くした人材コンサルタント・常見陽平による共著。
目次
第1章 未来の芽を摘む「IT労働」(「剥き出しの資本主義」が跋扈する 底なしの長時間労働 ほか)
第2章 IT業界のジレンマ(IT業界とは何か? 数字で見るIT業界 ほか)
第3章 過労死を生み出す「ノマドワーキング」(希望は独立 ノマドは「下流」だ ほか)
第4章 踊らされる「意識高いIT系」(ブームに踊る「意識高い系」 パソコン通信時代から変わらない ほか)
第5章 「スーパーエリート」以外の大多数は、どうすれば生き抜けるのか(まず目の前の仕事をしろ Fランク大卒→飲食店長は大逆転物語 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
12
「ブラック企業」という言葉はそもそもIT業界から生まれたのだそうだ。新興の業界であるがゆえにあの手この手で労働者を搾取しまくり、みなし残業というトリックによって労働時間を長期化させ、判断力を奪ったところにパワハラや洗脳の連打で使い潰す。はたまた、独立意識を利用して名ばかりの子会社社長にして労働法遵守義務から逃れようとする。もちろんそんなものは実際は通らないのだが、判断力を壊された労働者はまさかそれが欺瞞だとは想像も出来ない。今野晴貴のパートは今までの著作の簡潔なまとめ、IT業界に限らない内容で安定している2018/06/05
けんとまん1007
12
確かに頷ける部分もあった。が、特に今野さんの担当の部分は、果たしてどこまでわかっているのかと疑問に思う。まさに、IT企業の中にいるから、そう思う。まあ、それを差し引いて考えてみると、この本はいくらでも作れるなという中身だ。タイトルを外食産業とか、小売業とか・・・・変えることで、中身はそのままでも通る話。つまり、特定の業界ではないということ。問題だと思うのは、一部の例外をクローズアップして全体にみせかけることだ。2014/08/08
skunk_c
10
「ブラック企業」の今野晴貴と「意識高い系」の常見陽平の共著で対談もあり。今野氏はほぼいつもと同じ論調で、賃金アップが需要を喚起して不況から脱却という見方。ITに対してはやはりブラック的要素を強調する感じ。対する常見氏はちょっと肌合いが違う。ご自身がリクルートに勤めていたこともあり、IT企業の先進性などは評価している様子。このスタンスの違いが上手くぶつかると面白い本になるんだけど、ちょっとすれ違いというか、遠慮がちかな。まだ本音がありそう。また裾野の広いIT企業についての説明が少なめで、どうも像を結ばない。2017/02/20
ちくわん
6
「組織が人を食い潰すとき」、サブタイトルの方が本書の内容を的確に表現。イノベーションによる景気回復を掲げる→それまで給料は上げない→労働条件が悪くなるのは当然→ブラック企業も合法的にはびこる→傷む人が急増→労働人口減少→人工知能が登場することで「労働の質」が激変するという予測→イノベーションに期待。果たして天才は登場するのか。本当にイノベーションにより景気は回復するのか。大前提を見誤った政策は、ひとつ前に経験済み。それにもかかわらず、何も省みない日本のリーダー達。常見陽平は注目だ。2018/09/02
乱読家 護る会支持!
4
IT企業を中心としたブラック企業について書かれてある。しかし、サービス残業が全く無い、有休100%取得、パワハラ、セクハラの全く無い会社なんて日本ではほとんど無いでしょう。なので、組織を超えて働き続けるスキルを個々人は磨かなければならない、、、、しかし、何を学ぶのか、、、、あ、スキルアップカウンセラーみたいな職があってもええんじゃない??2013/11/13