ぼくは満員電車で原爆を浴びた 11歳の少年が生きぬいたヒロシマ

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ぼくは満員電車で原爆を浴びた 11歳の少年が生きぬいたヒロシマ

  • 著者名:米澤鐡志【語り】/由井りょう子【文】
  • 価格 ¥627(本体¥570)
  • 小学館(2014/02発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784092271661

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内容説明

伝えたい少年原爆体験記。11歳のヒロシマ。

 広島に原爆が落とされたのは、1945年8月6日でした。11歳の米澤鐡志さんは、爆心から750メートルの電車内で母親と一緒に被爆します。母親は9月に亡くなり、母乳を飲んでいた1歳の妹は10月に亡くなります。
 この本は、米澤少年の目で見た、8月6日その日のことと、その後何が起こったか、という記録です。

 ブラウスが突然発火して、体が焼け始める女性、皮膚が布地のように垂れ下がって、幽霊のように見えた人たち、防火水槽に飛び込んで亡くなっている赤ちゃんを抱いた女性、川を流れていくたくさんの死体。
 11歳の少年が見た光景を、読者も知ることになります。

 「どんなにつらい記憶でも、知らないよりは知ったほうがいいと私は思います。本書は読むのも苦しい内容ですが、きっと未来のための知恵を与えてくれるでしょう」(京都大学原子炉実験所 小出裕章さんによる「はじめに」より)。

 原爆や核についてお子さんと考えるとき、最適の1冊です。

目次

学童疎開
家族で山の集落へ
八月六日
北へ
飲んだらあかん
生き地獄
救援列車
かみがぬけた
母の死
祖父の往診
妹の死
うわさ
いとこのこと
朝鮮人の友だち
生き残ったぼく

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

71
夏になると原爆関係の本を手にとる。本が読んでくれと言っているかのようだ。爆心地近くを走る電車の中で被爆。原爆症に苦しみながら、奇跡的に生き延びて証言した原爆の惨状。戦争中、大人から(それも学校の先生!)子どもが理不尽な仕打ちにあったことも、よくぞ証言されたものだと思う。犠牲になるのはいつも弱い立場の者だということは強調したい。生命の尊重が守れるかは、21世紀の問題でもある。2018/07/01

かおりんご

46
児童書。読み友さんの感想から。2年生ぐらいから読めるよう、漢字にはルビがふってあり、難しい言葉は説明がされています。お話自体は短いのに、内容はかなりヘビー。紙一重のところで助かった語り部さんは、まさしく奇跡の人です。無差別に人を殺す戦争は許すべきものではないし、放射能の恐ろしさは伝えていかなければならないと思いました。2015/12/13

itica

36
児童書。11歳で広島の原爆に遭遇した少年。さながら地獄絵図のように重なり合う死体、焼けただれた人々。現実に頭がついて行かず、恐怖感も沸かなかったと言う。被爆した人の体験談には有無を言わさぬ説得力がある。本当に本当に恐ろしい原爆。なのに何故、私たちは学んで来なかったのだろう。福島の原発事故は何故起こってしまったのだろう。そして今なお、事故が相次いでいる。もう二度とあのような悲劇を繰り返してはならないと強く思う。 2013/09/21

わむう

34
広島原爆投下の日に、市内を走る爆心から750m離れた満員電車に乗っていた11歳の著書(語り部)の体験記。その距離で被爆をして生き残った人はわずか10名以下。衣服は裂け皮膚は垂れ下がり、この世の者とは思われぬ人たちが無言で歩いている地獄絵図、被爆により自分の家族を失ったことの苦しみ、 たくさんの死を見過ぎて死というものが特別なことではないという麻痺が生む諦念、被爆の後遺症があらわれ、もう死にたいと包丁を握るほどの苦しみをなぜ子どもが味わなければいけないのか。 2021/08/22

pirokichi

32
1934年に生まれ11歳の時、爆心から750mの位置を走行していた満員電車内で被爆し、生死の境を彷徨ったものの奇跡的に回復した米澤鐵志さんの体験を、由井りょう子さんが聞き書きしたもの。米澤さんとは何十年か前に面識があるのだが、被爆体験についてあまり語られなかった。先月の原爆投下から80年のニュースを見ていて本書を知り、米澤さんが亡くなって3年が経った今になってやっと手に取った。「本書は読むのも苦しい内容ですが、きっと未来のための知恵を与えてくれるでしょう」(「はじめに」小出裕章)。多くの人に読んでほしい。2025/09/11

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