内容説明
「海を自由に利用したい」という現地の声を反映した解決策を立てるべきだ──日米同盟に寄りかかるだけで外交交渉の指針を持たない日本政府に、「領有権」と「海の利用」をセットにして北方、竹島、尖閣のそれぞれについて独自の大胆な解決案を示す。
目次
序章 日本をとりまく海域―虚構と現実
第1章 領土問題―日米同盟の従属変数
第2章 領土交渉―教訓と解決に向けた視座
第3章 北方領土問題―二島とαを求めて
第4章 竹島問題―忘れ去られた「かえれ海」
第5章 尖閣問題―海鳥たちと「生活圏」
終章 危機と岐路の狭間
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
68
ロシアがこうなってしまった以上、解決は難しいでしょうね。 問題の3か所のうち、99・9パーセントは北方領土問題、で、筆者は、2島か4島かではなく3島、を主張してたわけですが。 歴史問題と領土問題は分けて考えるべき、と示唆。 2013年刊2022/05/06
壱萬参仟縁
21
巻頭カラー地図は、海域が色分けされている。 過日読んだ名大出版会の本を想起すると、 22頁の地図のA,B,Cの線引きは、気になるところ。 著者の主張は、90年代と、00年代で、 日本の切迫感が不足していたことが10年代の 領土問題に帰結しているとする(55頁)。 先送りしたのはよくない。 昨今の韓国船沈没事故をみると、 気の毒過ぎて領土問題どころではないのが 韓国側の事情でもある。 もう少し時間が経過しないと、 竹島問題は交渉できないだろう。 2008年に歯舞諸島を群島に統一したという(124頁)。 2014/04/19
やす
4
タイトル通り、日本の領土問題をそれぞれ解説して解決策を提案している。著者の専門だけあって北方領土の解説が厚い。いずれの提案も現実的でいいと思うがある程度妥協している点があり、世間に受け入れられるには丁寧な説明が必要となるだろう。2022/09/23
たぬき
3
住民とは?2013/11/10
うーちゃん
3
(1)日本でもロシアでもない国の研究者から見て北方領土で日本領と言えるのは歯舞諸島だけ、(2)国際司法裁判所に提訴された場合、日本に取られるのは歯舞と色丹だけだとロシアも見ている、(3)実効支配している側は、「領土問題などない」と静かにしているのが普通なのに、竹島(韓国名・独島)に限っては韓国の方がこわだかに自分の正当性を主張している。国境問題についてはそれなりに常識を備えているつもりだったが、この3点については意表を突かれた。書名はやや扇情的だが、中身は専門的でかつ考え抜かれている。充実した読書だった。2013/10/14
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