内容説明
日本国憲法はGHQによる“押しつけ”だったという議論がある。
はたしてどうなのか。
著者は、本田技研において、国内外の自動車産業に関わるルール作りに参画し、
『なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか ?ルールメーキング論入門?』の
著書もあるビジネスパーソン。日本国憲法をひとつのルールと見なして、当時の英文資料を読み解きながら、その制定過程を探っていく。
そこには吉田茂、マッカーサー、白洲次郎などルールメーカーたちの利害調整のドラマがあった。
ルールメーキング論から見た、日本国憲法制定の舞台裏。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroyuki Miyazawa
2
本当の意味での交渉は、闇だと思うが公式的にどのように草案されていったのか日本側、米国側の視点で比べることができる。2015/11/01
L&K
2
日本国憲法の誕生を、日本国側と連合国側(主にGHQ)の文章から読み解いています。この本を読むと、白洲次郎が「この憲法は占領軍によって強制されたものである」と著書『プリンシプルのない日本』の中で書かれていることに、僕は同意できました。しかし、白洲次郎は、前著の中で『新憲法のプリンシプルは立派なものである。・・・押しつけられようが、そうでなかろうが、いいものはいいと素直に受け入れるべきではないだろうか』とも書いています。憲法の成り立ちに興味がある人は、とても楽しめると思います。2013/08/06
takao
1
ふむ2021/12/22
Enju35
1
原文は全く分からないけど、とても参考になったし分かりやすかった。どういう意図で憲法ができたなど。2020/04/20
bass
1
白洲次郎からの引用が全て。ジープウェイを拒否された段階でGHQからの〈押し付け〉は明白。もちろん、表面だけ見れば〈善意の押し付け〉とも取れるが、矢部宏治氏の著作なども考慮すると、アメリカ内部(GHQ対国務省)、更に極東委員会との対立を踏まえた上で、アメリカにある種の陰謀があったとすら感じられる。GHQ案を翻訳する段階でささやかに抵抗はしたのだろうが、そこに日本側の自主独立まで読み込むには無理がありそう。〈押し付け〉を否定する立場も確認はしたいが……。英文解釈の参考書としても秀逸。2017/12/03
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