NHK出版新書<br> 死を見つめ、生をひらく

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NHK出版新書
死を見つめ、生をひらく

  • 著者名:片山恭一
  • 価格 ¥628(本体¥571)
  • NHK出版(2013/12発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140884119

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内容説明

死は生の終着ではない、生への「出発」である

死とは何か?虚無(終着)である―
この“定説”が神なき現代社会を縛りつけている。いま、私たちが行うべきは、死の問い方を「何か」から「何でありうるか」と修正し、一人一人が「死すべき私」を起点として自らの生を定義づけることだ。プラトン以来の人生観の一八〇度転回を求める“逆転の思考”を提示する。

第一章 医学は死を背負いきれない
第二章 イエとムラが支えた死生観
第三章 合理主義がニヒリズムを生んだ
第四章 人間を動物化させる資本主義
第五章 「延命」の果てにある「虚無」
第六章 死は「出発」である

目次

第1章 医学は死を背負いきれない
第2章 イエとムラが支えた死生観
第3章 合理主義がニヒリズムを生んだ
第4章 人間を動物化させる資本主義
第5章 「延命」の果てにある「虚無」
第6章 死は「出発」である

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たかこ

27
死生観について考えていた時におすすめいただいた本。深い深い死についての考察。結局死生観とは、死についての捉え方を問うものではなく、人生観なのではないかと思う。『死の問い方を「何か」から「何でありうるか」と修正し、一人一人が「死すべき私」を起点として自らの生を定義づけることだ。』『死を「諒解」できない社会』文脈がないと自分の死も、他人の死も受け入れることができない。宗教の言葉を借りるにしても、神も仏も一緒にしているような状態では、宗教では言い表せないのかも。難易度高めだったので、理解できない部分も多かった。2022/07/21

17
「人は愛しうる者である、かけがえのないものを生み出しうる者である」そうだとおもう。「技術とは神が人間に仕掛けた罠である」これも首肯せざるをえない。しかし、でも、と言いたくなる。商品化された愛と、そうでない愛の見分けがつくのだろうか。そして、技術のない生活は可能なのだろうか。様々な作家や哲学者の言葉が引用され、理論としてはとても読みごたえがあった。ただ最後、著者は本当に、死を出発とした生き方を見つけたのだろうか?と疑問を持った。2018/06/16

壱萬参仟縁

13
理解できる死と、諒解できない死、と、二つあるようだ。前者は、生命活動の停止、生命システムの破壊(17頁)。後者は、文脈依存ゆえに出てくるものなのだろう(13頁)。日本人というのは、あまり物事を分析的に考えない傾向にあるという(51頁)。だから、放射能漏れでもタンクが安上がりで杜撰なのに、食の安全や自らの線量への関心は薄い。国木田独歩はワーズワース、トルストイ、ゲーテのファンだったようだ(87頁)。共感。死の虚無に曝されている人間を救えるか?(123頁)著者の裏表紙遍歴は、農学から作家ということで僕に似る。2013/08/28

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