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内容説明
2012年夏、小笠原の海で、10年以上にわたってダイオウイカを追い続けてきた男たちが、奇跡を起こした。誰もなしえなかった撮影を可能にしたのは、いったい何だったのか? プロデューサー、ディレクター、カメラマン、研究者への膨大な取材で明かされる、撮影までの苦難の道のり。 16.8%の高視聴率を記録した「NHKスペシャル 世界初撮影! 深海の超巨大イカ」の公式ドキュメント本。
目次
第1章 狙うは小笠原―2002年
第2章 奇跡の始まり―2002~2004年
第3章 もう一つの幻のイカ―2004~2005年
第4章 二度目の奇跡―2006~2009年
第5章 深海プロジェクト、試行錯誤の日々―2009~2010年
第6章 最大のピンチ―2010~2011年
第7章 潜水艇で小笠原の海へ―2012年夏
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
83
NHKスペシャルで紹介され反響の大きかったダイオウイカ。 深海プロジェクトはそのダイオウイカを取材しカメラに収めることが出来た。企画から取材までが書かれている。専門用語などの言葉や文章がすくなく平易な文章なのでとても読みやすかった。深海やそこに住む生きものを捉えて番組はとてもワクワクする。宇宙、土星の惑星タイタンの地表を写真に撮れる時代なのに今もほとんど知られていない深海。この先どんな生きものが正体を表すかとても気になった。とんでもない大きさの生きものがいてほしいと思うのは私だけかな^^2017/10/02
警蓮社峻譽身阿
25
2012年に深海でダイオウイカが動く姿を映像が初めて撮影され話題となった。ディレクターやカメラマンが費やした10年以上の苦労の記録。元々鯨を撮ろうとしていた小笠原諸島で偶然巨大な脚を釣り上げ情熱を捧げることに。但し研究は途上で、棲息域や釣り上げノウハウ、光や臭い音への反応など解らないことばかりのため撮影は難航する。撮影方法の模索、機材の開発、NHKでの企画維持、共同製作者を探し、潜水艇や船の手配、挙げ句何十日のロケが全くの空振りに終わるのが何年も続く。しかも撮影の快挙は自らの手ではなかった。執念に感服。2021/07/09
魚京童!
24
イカ・タコ類の権威である窪寺から研究を取り上げたら、イカ・タコ好きのただのおじさんになってしまう。2014/04/03
白義
22
たった23分にかけた10年──ダイオウイカ自体の興味深さもさることながら、本書から立ち上る撮影にかけた熱気もまた素晴らしい。何度も企画を却下され、数々の苦難を越えて世界で初めてダイオウイカを撮るまでに至る舞台裏を克明に綴った、名ドキュメントの補完本。どうやって企画を通したかという苦労話、スタッフの個性に日本と欧米の撮影文化比較とプロジェクトXさながらの熱い探究心がびしばし伝わる面白さ。一番の驚きは、ダイオウイカの推定数が世界に何百万と膨大なこと。深海は宇宙並に未知の領域なのだ、という言葉が初めて納得できた2016/02/02
ももたろう
18
NHKのLIFEでイカ大王体操第2を作ったり、Nスペを再放送をしたり、また盛り上ってるみたい(?)なので再読しました!時間とお金をかけて根気良く追いかけていくのはさすがNHKですね!ダイオウイカの迫力はやっぱり映像がすごいです!あの目とか体が光る様子とかホントすごかった!でも長い間追いかけてきた学者やスタッフたちの情熱、工夫、苦労は本だからこそ伝わってきたと思ます。それを知って映像を見るとさらに感慨深いです。イカ大王体操第2楽しいですよねー!「なぜなぜうまくイカないの~」の所の振り付けがお気に入り(^^)2015/09/04