- ホーム
- > 電子書籍
- > ビジネス・経営・経済
内容説明
経済は「信頼」で繁栄する!? 愛情ホルモン「オキシトシン」と信頼の関係を解き明かし、世界で初めて「神経経済学」と提唱した俊英が、信頼と経済の循環メカニズム、そして社会が繁栄する理由を解き明かす!TED再生回数200万回超、論文の被引用回数(2本で)3000回超という全世界注目の神経経済学者、初の著書。
目次
序章 ヴァンパイア・ウェディング―信頼を司るホルモン「オキシトシン」を求めて
第1章 経済は「信頼」で繁栄する―アダム・スミスと「神経経済学」の夜明け
第2章 「利他的な遺伝子」は存在するのか?―信頼の起源と進化
第3章 群れと社会と「共感」と―「人間関係構築物質」としてのオキシトシン
第4章 なぜ競争を司る「テストステロン」は暴走するのか?―「性差」という厄介な問題
第5章 「欠乏」欠陥症と虐待―オキシトシンの作用を妨害するのは誰だ?
第6章 信仰と儀式、そして性―社会性促進剤としての「宗教」とダンスに迫る
第7章 モラル・マーケットプレイス―「神経経済学」で新しい資本主義を
第8章 長く幸せな人生を―社会を繁栄に導く「ボトムアップ型」の民主主義へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
FFFT
6
先日テレビでライバル企業との競争は業界を、ひいては経済界全体を発展させるーという話を聞いた。納得だった。そんな折に出会ったこのタイトル。この本の著者は経済を発展させるのは競争ではなく信頼や共感だという。鍵となるのはオキシトンシン。 相手を信頼しつながっている、という安心感が財布の紐をゆるめる。神経経済学なんてジャンルははじめて聞いたが、脳から分泌されるホルモンが経済に影響を与える、というアプローチが私には新鮮だった。TEDのスピーチも聞いてみたが面白かった。2013/07/06
nizimasu
4
最近、ホルモンのオキシトシンの働きについて、かなり人の幸福感や信頼感に影響を与えているというのがわかってきているようだけど、この本の著者が鏑矢になっているのかな。とはいえ、幸福や癒しを体の反応から見ようという内在的な変化に着目するのは、個人的にも面白いと思っている。道徳観がキリスト教の教義から後天的に授かるのではなく、人間に備わっているという部分と現在の日本の社会の信頼感や愛情不足な社会というのは、まさにストレスによるオキシトシン欠乏に見えてならない。ただ、行き過ぎたオキシトシン万能論にはくみしないけど…2013/09/13
Kentaro
3
ダイジェスト版からの要約 人間は冷酷なまでに邪悪かと思えば、はなはだ親切でもあるし、恥ずかしいほど利己的なこともあれば、無私無欲の場合もある。私たちのこういった性質を左右しているのが脳内ホルモンのオキシトシンなのである。オキシトシンが増えると人はいつもより優しくなり、寛大で協力的で、気前の良い、思いやりのある行動をとる。こういった道徳性は希望的な考えなどではなく、オキシトシンによる生物的作用なのである。人間はどれだけ利己的であると思われていようとその本性に何らかの道徳基準が備わっているのは明らかである。2018/05/28
とある聖職志願者。
3
オキシトシンを分泌させるには、1日8回のハグ。2017/12/18
GASHOW
2
オキシトシンというホルモンが、ホモサピエンス20万年の進化で、重要な役割を果たした事が、よく分かる。5%のひとは、ODDというオキシトシン欠乏症で、糞野郎として社会に存在している。この本は、為政者や官僚が認識することで、社会を良くすることが出来る内容を含んでいる。しかし、かれらにODDがいないとはいえない。人類進化、心理学、脳科学、生物学あたりを同時に読むと興奮が止まらない。2014/04/29