内容説明
10年ぶりの全国調査から読み解く「新しい十代像」
中高生の9割以上が自分を幸せだと思っているのはなぜか。30年間における生活と意識の変化を分析、いまどきの中高生が抱く幸福感の背景を探っていく。
◎インタビュー/古市憲寿(社会学者)、菊池桃子(タレント、戸板女子短大客員教授)、尾木直樹(教育評論家)
※本書は、いじめが再び社会問題化した2012年夏、NHKが全国の中高生と親を対象に実施した「中学生と高校生の生活と意識調査」の分析結果です。調査は、1982年、87年、92年、2002年に続き10年ぶり5回目で、学校生活、友だちや親との関係、心理状態、社会観などの幅広い質問領域と時系列比較から中高生の生活と価値観をとらえることを目的としています。
※調査結果を示すグラフや表が多く含まれています。タブレットなどの大きなデバイスでお読みいただくことをお勧めします。(モノクロ・リフロー構成)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデミン@もも
22
タイトルと表紙から想像してた堅苦しいイメージとは違い、読みやすかった。高校生二人の子供に当てはまることも多く納得がいく。しかし、これNHKのアンケートなんですよね。学校を通したのかな? 本音は見えてない気がする。 若い社会学者の古市憲寿さんのインタビューが良かった。 「政治家をはじめ大人は、社会問題が起こると教育をかえたがるものですが、こんなにうまくそだっているのに何をかえたいのかなあ。」2013/10/08
壱萬参仟縁
18
自分を幸せだと思っている? 中年からすると、学歴社会の犠牲者ぐらいには 思っているので、超格差に閉口しているのだが。 子供はまだ、真実を知らないだけかもしれない。 まだ、この世の中には、もっと悍ましい現実、 知りたくもない事実が山ほどあるのだ。 本を大量に読めば、大抵の問題はわかってくる。 彼らは、そうした経験がないだけで、 知らない方が幸せだ、という穿った見方を この本に対しては提起しておきたい。 2014/04/21
ののまる
13
私も今の若者はとてもいい子達だと思う。ただ、今を「幸せ」と感じられているそもそもの日本の生活基盤が壊れていっているから、そうした問題にどのように目を向けて力を出せるか、身近な小さい世界の中だけで満足せず、政治や社会に関心をもったり関わっていかないと、自分たちの次の代が幸福感を持てなくなるという逼迫感が必要だと思う。だけど、それを若者に要求する前に、若者をどうだこうだと言う前に、それ以前の大人の世代がちゃんとやるべきだ。2015/06/21
ありんこ
3
中学生の90%が幸せだと思っているということに安心しました。日本という国の居心地がいいために留学をしようという気にならなかったり、世間への関心が低いというのは少し気になります。相談する相手に母親が多くあがったり、打ち込めるものがあるという解答も今の娘の状況と同じです。留学、進学したくてもできない、就職が上手くいかないなど、その後の進路についても明るい未来になるといいですね。2013/07/30
cybermiso
1
興味深いデータ。9割の中高生が「幸せ・まあ幸せ」/先生や親との仲も良く「いい子」が増加/勉強・進学に対する意識の向上等。日本を切り開いてきたシニア層の尾木直樹氏などからは「ハングリー精神・野心の欠乏」「思春期における反抗精神の大切さ」などの観点から結果を危惧しているが、若年層の古市憲寿氏は「データを見れば良くなっているのに一体何が問題なのか」と逆の意見。野心や独立心は減り、謙虚で同調的になっている傾向。ゼロ成長の時代に即し適応している後者が良い気もするが、守りに入る時期かはわからない。諦めに近い幸せかも。2015/01/21
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