集英社新書<br> TPP 黒い条約

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集英社新書
TPP 黒い条約

  • ISBN:9784087206951

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内容説明

衰退するアメリカ、そのアメリカ依存から抜けられない日本。この構図のなかで、いま、アメリカが日本を徹底的に搾取しようとしている。それがTPPの正体だ。TPPが日本の成長を助ける自由貿易協定だというのは真っ赤な嘘。99%のわれわれ国民に対して、1%のグローバル企業・超富裕層が仕掛けた罠なのだ。その内実を国民に知らせぬまま条約批准に向かって突き進む政府。黒い条約TPP締結後の日本はどうなるのか? 『TPP亡国論』の中野剛志とこの問題を早くから掘り下げてきた気鋭の論客たちが、TPP参加に最後の警鐘を鳴らす!【目次】序にかえて――中野剛志/第一章 世界の構造変化とアメリカの新たな戦略 ――TPPの背後にあるもの――中野剛史/第二章 米国主導の「日本改造計画」四半世紀――関岡英之/第三章 国家主権を脅かすISD条項の恐怖――岩月浩二/第四章 TPPは金融サービスが「本丸」だ――東谷 暁/第五章 TPPで犠牲になる日本の医療――村上正泰/第六章 日本の良さと強みを破壊するTPP――施 光恒/第七章 TPPは国家の拘束衣である ――制約されるべきは国家か、それともグローバル化か――柴山桂太

目次

序にかえて――中野剛志
第一章 世界の構造変化とアメリカの新たな戦略 ――TPPの背後にあるもの――中野剛史
第二章 米国主導の「日本改造計画」四半世紀――関岡英之
第三章 国家主権を脅かすISD条項の恐怖――岩月浩二
第四章 TPPは金融サービスが「本丸」だ――東谷 暁
第五章 TPPで犠牲になる日本の医療――村上正泰
第六章 日本の良さと強みを破壊するTPP――施 光恒
第七章 TPPは国家の拘束衣である ――制約されるべきは国家か、それともグローバル化か――柴山桂太

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

1.3manen

31
評論家の中野氏によると、TPPはWTO以降の貿易投資協定で、非関税障壁を標的とする(44頁)。ドーハRも暗礁に乗り上げてもいる。中野氏の主張は、各国の自律性を奪うTPPを拒否せよの一点(60頁~)。弁護士の岩月浩二氏によると、ISD条項で外国投資家と国家紛争の解決をする条文を重視する(97頁~)。これはNGOの勉強会、講演会でも熟知するところとなったもの。投資家様様という扱いでは自由貿易の自由は彼らの専売特許になってしまいかねない。多くのアクターは不自由極まりないのだ。  2014/08/15

姉勤

18
とかく「改革」とか「維新」「開国」などのスローガンに弱い日本人。過去は未来より劣るという、いわゆる進歩的思考も根強い。そしてジョン・レノンの「イマジン」で謳われる世界が、なんとなく正しいと思い込む。 グローバリズムとはイズム、つまり一方的なイデオロギーであって、普遍的なものとは関係ないと読みながら感じざるを得ない。医療、資産、文化、民力を貨幣換算して儲けのみを追求する。グローバリズムとは、自宅に勝手に上がり込んだ複数の赤の他人に、この家に住むルールを皆で決めようということ。TPPもそのひとつに過ぎない。2014/04/22

メタボン

11
☆☆☆ TPPについて賛成したほうが良いのか反対したほうが良いのか、だんだん混沌としてきた。どちらの立場もあり、様々な考え方もある。ただどちらかというとTPP締結についてはメリットよりもリスクの方が上回るような気がしてきた。特に農業・医療については。2014/08/11

ceskepivo

8
TPPをさまざまの論点から批判している。個々の論点の議論には「なるほど」と思う点もある。しかし、マクロ的視点から考えると、TPPは日米同盟の枠内で考えなければいけないし、TPPに参加しないという選択肢は、日米同盟を解消するぐらいの覚悟がないと政策的選択肢として取り得ないのではないか。2014/08/12

sonettch

6
韓国経済をメチャクチャにしたという米韓FTAの話が恐ろしい。日本も人ごとではない。2016/11/28

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