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内容説明
経済を優先するあまり、自然環境のみならず伝統的な人間のつながりをも破壊する現代文明への疑問から武術の世界へ身を投じた武術研究者、甲野善紀。一方、西洋偏重の医療界に限界を感じ、代替医療を選択肢に入れた統合医療を実践する医師、小池弘人。この二人が、科学、医療、スポーツ等における一方的な「正統性」を懐疑し、人を活かすための多様なメソッドを提言する。特定の見方、方法論の呪縛を離れ、虚心にリアルな生に向き合う事で、自分自身にとっての人生の「最善手」が見えてくる。武術と医術の叡智が交錯するスリリングな対談。【目次】序 「武」を通じ私は何と闘ってきたのか 甲野善紀/第一章 体をどう捉えるのか/第二章 「科学的」という呪縛/第三章 二分割思考で世界は分かるか/第四章 未知に開かれているということ/第五章 美意識が決める生き方/補遺 統合医療の現在地 小池弘人/跋 「医」を通じ私は何をあつかっていくのか 小池弘人/参考文献
目次
序 「武」を通じ私は何と闘ってきたのか 甲野善紀
第一章 体をどう捉えるのか
第二章 「科学的」という呪縛
第三章 二分割思考で世界は分かるか
第四章 未知に開かれているということ
第五章 美意識が決める生き方
補遺 統合医療の現在地 小池弘人
跋 「医」を通じ私は何をあつかっていくのか 小池弘人
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tatsuya
29
甲野さんの「人間の運命は完璧に決まっていて、同時に完璧に自由である」という考えがバガボンドの沢庵の考えと一致していた。また、武における真ん中の解釈も記してあった。対談は論文や科学で証明できない言葉や論理が通じない部分の重要性がメインだった。話の中で、整体の野口晴哉氏など感覚に重きを置く人物のエピソードがあってそれも面白かった。2016/10/20
あちゃくん
16
古武術の甲野さんと統合医療の小池医師の対談本。「縮退」や「テンセグリティ」などの自分にとって新しい概念が知れて面白かったです。人間の体ってほんとうに面白いな。甲野さんの本を読むと、いつも自分の思考が居着いてしまっていることに気付かされます。もっと軽やかに流れるようにせねば。2013/07/25
安国寺@灯れ松明の火
10
武術や医術など、あらゆる分野で顕著な「正統性」を疑う――と聞けば、穏やかでない印象を受けるかもしれません。立教大学の吉岡知哉総長は、「『考える』という営みは既存の社会が認める価値の前提や枠組み自体を疑うという点において、本質的に反時代的・反社会的な行為」であり、そこにこそ大学の存在意義がある(※)と言っていますが、これは一個人として生きる場合にも当てはまると思います。同時に、疑問や批判と否定はイコールではないことを経験的に知っておいた方がいいと思います。2013/08/17
バトルランナ-
6
武田鉄也に騙されずに済んだ。①成人病が生活習慣病に名前が変わった本当の理由は『成人になったら自然に病気になるんだったら国や他人が面倒を見なければならない』『お前の生活習慣が原因なんだから自己責任なんだよ』っていう医療経済の意味があるんだって!②断食は長生きするけど遭難で衰弱死する。③大正の頃に発明された(自在)キャスターがグランドピアノとか高い外国製のカバンにはついていたが、ベビーカーや病人搬送用のベット、引越しの台車にもついておらず、普及したのは阪神淡路の震災がきっかけ。 2013/10/05
Koji Takahashi
5
【誰からも学ぶ姿勢】 年齢に関係なく、自分が教えたことがある人からでも気づきや学びを得る姿勢が成長には必要だ。 科学とか根拠にこだわり限界を作るより、柔軟に挑戦する方が成長できる。 そして何より「信じる」ことが一番大切なのだろう。2018/03/30