内容説明
江戸湾に浮かぶ監獄――人呼んで無宿島。脱出不能なこの島に、身分を偽り自ら犯罪者として潜入する男たちがいた。狙いは幕府の埋蔵金。浪人の倫太郎、元井戸掘りの伊之助、調達屋の紋太、天気見の万蔵……。役人の厳重な監視と古株らの目を盗み、彼らは大金を奪い、無事脱出できるのか? 乱歩賞作家が描く、息もつかせぬスリル連続の長編ミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
44
「無宿島」改題本。史実と娯楽性をどこまでがホントかいなと思わせてくれる面白さ。天保年間に松平定信が江戸の沖合に作った無宿人を閉じ込めるために作った収容施設。ここに幕府の埋蔵金10万両が眠っているという、これだけ聞いても何やらありそうな、何か起きそうな気配。昔、父親が死に際に残した言葉を基に自ら無宿島に収容された男と仲間。島で起きる連続死を不審に思い探索する寄場奉行下役。島の内と外で進む物語の展開にハラハラ。息子に遺言を残した父親の名前が出た時思わずえっ!様々なことが蠢く中で埋蔵金は果たして?面白かった~!2018/11/12
ひな
23
「真犯人」が面白かったので、こちらも読んでみた。現代の話ではないので少しとっつきにくいけれど、面白くて一気読み。脇役だけど探偵役の惣之助が頼んだ調べ物を引き受けてくれる友がナイスな人で個人的には好きでした。途中から倫太郎と伊之助が井戸を掘る理由もわかり、どうなるのかとハラハラドキドキ。ラストはちょっと呆気ない気もしましたが、面白かったです。2020/06/07
一五
8
人足寄場にいるのに、たくらむ男達。読んだことのない舞台は、(石川島とも呼ばれた)面白いが……。ぼちぼちかな2020/07/15
詩界 -うたか-
3
#読了 時代小説だけれど、なんとかついていけるかな~って思ったもののやっぱり苦手分野過ぎて楽しめなかった;; 時代小説読めるような人間になりたいです。でも本当苦手だ…(泣)2019/09/17
mim
3
倫太郎残念。2017/05/20