内容説明
「漂えど沈まず」「悠々として急げ」等々、開高健が愛した名言の数々の意味や由来などを新たな視点で解説!
「漂えど沈まず」「悠々として急げ」「毒蛇は急がない」「たとえ明日、世界が滅びるとしても、今日、あなたはリンゴの木を植える」「おだやかになることを学べ」「心に通ずる道は胃を通る」「心はアマ、腕はプロ」「釣りの話しをするときは両手を縛っておけ」「釣師と魚は濡れたがる」等々、開高健は数多くの名句、警句、冗句をその作品の中にちりばめている。開高健自身の名言名句もあれば、古今東西の偉人・賢人の名言、古書・名著に書き残された名句、世界各地の諺などに夜ごとせっせとヤスリをかけ、蒸留し、精錬し、開高流に表現しなおしてペン先から絞り出した名言名句もたくさんある。
開高健が書き残した名句、警句、冗句の中から200句を選び、アイウエオ順にならべ、それぞれの意味や由来を新たな視点で解き明かしたかつてない「開高健辞典」である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
101
仲野徹先生が絶賛されていたので手に取る。滝田誠一郎さんの編集が素晴らしい。その言葉が登場する開高作品の詳細な引用だけでなく、添えられる滝田さんの解説も秀逸。この一冊で見事な作家論になっている。AIやビックデータ解析で、多用した言葉の抽出が容易な時代になったが、本書は、ひたすら開高作品を読むに徹したアナログ作業の成果だという。それだから心に響くのかも。勿論、引用された言葉もいい:「風に訊け」「神与え給い、神奪い給う」「心はアマ、腕はプロ」「知恵の悲しみ」「漂えど沈まず」「月並みこそ黄金」「悠々として急げ」…2024/05/27
Sakie
17
開高健のキレッキレの名言を堪能して元本を読む、という流れを期待して読み始めた本だったが、なんか違った。アナログで言葉を拾い集めたという著者の開高健読み込み度は凄い。しかしそれに対して打てば響くレベルで読み手が反応できないと、いや、少なくともその"名言"が書かれた背景をぼんやりとでも思い浮かべられないと、文章の一部であるところのそれはただの言葉でしかないのだ。あと、釣りネタと下ネタ多いからね、余計に文脈の中でないと引くよね。とりあえず「珠玉」を読み直すか、大量に電子化されているエッセイを読むかな。馬馬虎虎。2024/12/23
hirokikojima0721
13
開高健の名言集。27歳の若さで芥川賞を受賞し、若くして文体が確立されていたと言われる作家の言葉たち。中国からの影響やヨーロッパの偉大な作家達から拝借した言葉、ユーモア溢れる開高健の造語などがチョイスされていて面白い切り口の書物である。この本の著者である滝田誠一郎の開高健への想いと分析は見事でよほどの開高ファンではないだろうか。1度ではなく2度3度と読み返してしまいました。2021/06/10
10416
8
著者の本は読んだことないんやけど、んー、深いなー。男はスケベでいいんやんなー笑。2013/12/22
Haruka Fukuhara
7
面白い人だったんだなーと。ちょっと皮肉な物言いの印象があって苦手意識もあったけれど、本格的に読んでみてもいいと思った。2017/02/04
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