内容説明
これまで、生まれたばかりの赤ちゃんはぼんやりとしか目が見えないと思われていたが、実は生まれて数日後には母親の顔を好んで見るようになっていた! 赤ちゃんが持つ能力や、したたかな生存戦略に驚く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
10
赤ん坊の視覚と認知能力の発達を述べる。未成熟の状態で生まれる人間の子供が、生誕直後から幼児期の到来迄に上記をいかに発達させるかを、文庫にしては大きく、判り易い図版を用いて述べる。赤ん坊の認識の出発は目から始まるが、それは眼球そのものの発達と脳の発達との相互作用によるなど興味深い記述が盛沢山である。但し残念乍ら被験者である赤ん坊は自身の判定を実験者に伝えることができない難しさがあり。隔靴掻痒の巻は否めない。その代わり本書の半分近く、乳幼児から成人への顔の成長、男女の顔の相違などの叙述となる。これも又面白い。2022/11/03
あや
6
赤ちゃんの顔認識についてわかりやすく説明してくれていて読みやすかったです。赤ちゃんの人見知りは決して心配になることではないんだなと思いました。2014/07/17
カナトキ
3
赤ちゃんの顔に対する認知発達過程を、視覚機能発達や心理、社会性のなど過去の様々な研究結果を交えて説明されています。あまり難しい表現はせず、また用語も分かりやすく言い換えられている印象で、文庫本でページも少なく初めて興味をもった方にも読み易いと思いました。2014/03/30
うたまる
2
赤ちゃんの認識世界を知るための実験及び研究の報告。言葉を話せないだけに実験もあれこれ工夫を凝らしたものが多いが、中にはそれが分かったからどうなるのと突っ込みたくなるものもあり。興味深いのは、赤ちゃんが経験や学習により理解していること以外に、危機回避のために生来的にプログラミングされていることもあるということ。他の動物にも同様にあり、厳かなる神または造物主またはサムシンググレートの存在を感じさせる。他、外国人も日本人の顔を判別しにくい、赤ちゃんの自立的活動が始まる1歳頃が可愛さのピークとなる、など良し。2016/05/09
nyaon
1
赤ちゃんの顔認知の発達研究のための様々な実験とその結果が紹介されています。表紙から受ける印象通り取っ付きやすい内容。―生後10ヶ月頃まではあらゆる種の顔が区別できている。10ヶ月過ぎると発音も母国語しか区別できなくなる。生後6ヶ月までの顔認知の経験の乏しさで、表情や顔向きが変わると別人に見えてしまう。―生まれてからすべての環境、経験で赤ちゃんの発達に影響しないものはないのよね。生まれながらの特性もかわいさも育ててもらうための知恵。ママパパが読むと赤ちゃんの行動の意味を少し理解して子育ての助けになるかも。2015/08/04
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