内容説明
中小企業支援のため、理不尽な国税当局と闘った一税理士を支えたのは「一円の取りすぎた税金もなく、一円の取り足らざる税金も無からしむべし」の信念だった。国を相手に一歩も譲らなかった男を描く実名長編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Syox
22
飯塚毅さんが如何に、税金に対しの考えや、努力・思いそして税理士とはどうあるべきかを考えていたのかが伝わってきました。 税金の問題はとても難しいですがだからこそ その取り扱いを見極め、不正無くして正しく納めていくべきか胸が打たれる思いでした。2025/03/01
誰かのプリン
17
本書は国家権力の代名詞と言える大蔵省の弾圧に屈しなかった男の物語。主人公 税理士飯塚毅は、大蔵省キャリア官僚を政策上やり込めた経緯があり、そのため私怨を持たれていた。そこえ別段賞与という税法上にない(当時は違法性はない)脱税指南をしたかどで検察庁に告発。飯塚税理士は勿論取引先にも強制捜査がはいり、その数7年間で2000人。空前絶後の大弾圧が始まった。こ2017/08/20
スプリント
10
役人の非道さが際立っており結末を早く知りたくなりました。その役人も左遷されず出世したということは本書に書かれていない良い面もあったのでしょうね。2021/01/31
❀✿
2
時間がかかってしまったが読了。TKCを設立した飯塚氏とは、どのような人であったのか、また何のためにTKCを設立したのか知ることができた。自利利他の精神、税理士の独立性の確保など、会計業界に大きな影響を及ぼしたこと。 そして、すごく頭のいい人なんだということ。2017/08/15
タカボー
2
大蔵官僚からの罵倒や、委員会での論戦はとても迫力があって息を呑んだ。しかしやはりノンフィクションなんで、結果はみんなが望むようには必ずしもなってないと思う。確かに理不尽なことに屈してなかったと思うけど、一人では戦えなかったと思う。国会議員の力は凄い、というか言葉の力は凄いというか、弁士というくらいだから、喋ることは立派な能力なのだと感じました。2016/05/02