- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
ラボアジエ、ボルツマンらの「熱」の研究、エネルギー源論争とアルプス登山実験、マッカラム、ゴールドバーガー、高木兼寛による「病原菌なき難病」征服とビタミンの発見……。そこには探偵小説をしのぐスリルとドラマがある。さらに大戦後の飢えた子どもたちを救ったサムス、最新知識の導入に努めた日野原重明、杉靖三郎ら、わが国の栄養学の「成立秘話」も明かす。(ブルーバックス・2013年4月刊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
21
#栄養学 エネルギー代謝解明ATPクエン酸回路ビタミン医食 特許権著作権より健康が危殆に瀕す緊急時には2017/09/18
ATS
21
★★★今わかっている科学的事実、教科書の厚みは多くの学者たちの長年の闘いの歴史、そして証でもあるのだなと思った。人間の叡知とはありがたいものだ。そしてこの煩雑な内容を分かりやすくまとめあげている筆者に感謝である。2017/03/01
ロッキーのパパ
21
ぼくがイメージする栄養学とは少し違い、生化学の歴史って感じの本だった。 ときどき筆者の筆が滑る記述があったけど、一般読者というかブルーバックス読者層を意識したレベルの内容で知的好奇心がほどほど刺激されて楽しく読めた。 ラボアジェから始まるところが始め不思議だったけど、食物は最終的に体内で燃焼されエネルギーになることを考えると、確かにラボアジェが栄養学の開祖と言えるかもしれない。2014/06/05
ゲオルギオ・ハーン
19
食べ物と健康の関係を科学する栄養学を作り上げてきた科学者や医者たちに注目しながらそもそも栄養学とはなにかを解説した一冊。健康を崩すのはなにか悪いもの、病原菌せいだとは現代でも考えがちだが、栄養バランスが崩れても死んでしまう。代表的な例は壊血病(ビタミンCの欠乏)で、予防や治し方がわからないせいで航海のリスクがとても高かった。米食がメインの日本人にとっては脚気の被害も多く、高木軍医が原因を見抜き、食を改善した海軍に比べ森林太郎軍医が誤った分析をしてしまった陸軍は改善されなかった。2023/08/05
calaf
16
脚気を巡る森鴎外の悪政(?)に関しては何となく知っていたけど、それ以外にもいろいろあるのですねぇ...やはり、栄養というのは人間生活の根本部分にあたるため、どうしても保守的な人が多く出てきてしまうためなのでしょうか。それにしても、学校給食の威力は凄すぎる...そして、給食費無料は絶対にダメですね。これは、(高校)授業料無料にも繋がる気が...2013/06/11