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内容説明
「MANGA」が世界共通語として使われ、アメリカやヨーロッパでは、アニメのコスプレが日本文化として人気を集めているという。しかし、日本のアニメ、マンガは本当に産業として成り立っているのだろうか?
作品の、芸術としての評価と、ビジネスとしての評価は別物である。「クールジャパン」と胸をはる日本人だが、実は、世界で儲かるコンテンツを確立しえていないのだ。
作品がすばらしいのは、ディレクター(作家)の才能。作品が売れるのは、プロデューサー(統括管理者)の才能だといえる。日本はディレクター大国であり、アメリカはプロデューサー大国なのである。
アニメ、マンガ等のコンテンツ産業を、外貨を稼ぐ「本当の産業」とするための知財立国への道を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リキヨシオ
11
海外では日本のアニメ、マンガが大人気で、心やサスペンスを描かれる。勧善懲悪、ハッピーエンドを描く海外アニメにはない魅力が日本のアニメにある。アニメビジネスは、放送局がアニメ制作に支払う放映権料はアニメ製作費を下回っているケースが多い。コンテンツ自身でない部分に収益を求める必要があり、キャラクター商品などの二次利用の使用料が重要で、売上の50%強は版権ビジネスで成り立つ。しかしアメリカで人気の日本のアニメは儲かっていないのが現状で、日本のアニメビジネスの特有さと優秀なプロデューサーが不足が問題となっている。2015/01/07
hiyu
8
日本のアニメや漫画は、人気はあれども、海外向けビジネスとなると別問題のようだ。その問題を指摘し、そしてその解決策について触れた内容。どうも商習慣に対する価値観の違いもある様子。こういう世界には非常に疎いので参考になると同時に、アニメ等に限らず海外と渡り合っている方たちを尊敬するばかり。2017/08/05
たろいも
6
確かに日本の漫画は作者が強く、海外の漫画家はそこまで強調されない。マーブルの作者なんか知らないけどナルトとかワンピースの作者は知ってる。んでどうだってことはあまり気にならないけど2016/04/17
GEO(ジオ)
6
漫画の翻訳サイトをやっとる人達に合法的に漫画を翻訳できるようにするビジネスを興している方がいるという話が面白かった。2013/05/16
切干大根
6
コンテンツビジネス(アニメ、漫画、ゲーム等)に興味のあるひと、ないひとに関わらず、「クールジャパン」の現状を知るには良い本だと思います。ある程度知識のあるひとには、物足りなさがあると思います。全章に渡って事例などを盛り込んで紹介をされている部分は興味深い点が多い一方、著者の意見や提言は(勿論、事例のセレクトにそれが現れているとは言え)、あまり見受けられない点も残念なところですが、気付きと可能性を訴える点で私は面白く読ませて頂きました。2013/04/23