経済学「七つの常識」の化けの皮をはぐ - アベノミクスで躍り出た魑魅魍魎(ちみもうりょう)た

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経済学「七つの常識」の化けの皮をはぐ - アベノミクスで躍り出た魑魅魍魎(ちみもうりょう)た

  • 著者名:増田悦佐
  • 価格 ¥1,699(本体¥1,545)
  • PHP研究所(2013/06発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569807492
  • NDC分類:332.107

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内容説明

インフレターゲットと円安をお手本にする日本の経済学者は一体、何を考えているのか。自国通貨安とインフレ体質がしみついたイギリスを例にとると、ポンド安で購買力が下がった結果、製造業の対GDPシェアは世界109位まで下がってしまった(2009年)。つまり「円安で輸出企業が儲かる」というのは虚構である。失業率が26%を超えたスペイン(2013年)を見ても、マネーサプライの増加で連邦政府と巨大企業、金融機関だけが潤う「大衆殺し」のアメリカを見ても、日本の模範にならないことは明らかだ。それでも「日本経済をアメリカやヨーロッパのようにしたい」と本気で考える経済学者は「国民をいじめるほど景気が良くなるというサディスト経済学」の信奉者だ、と著者は記す。同様に「おとぎ話経済学」のケインズ政策、「SF経済学」のマネタリズム等々、経済学を断罪。返す刀でこれらの説を妄信する政治家を斬る。ニセ経済学の正体を暴露する書。

目次

第1章 インフレ待望論は、貧乏人からかすめ取って金持ちにばら撒く「逆・鼠小僧経済学」
第2章 円安誘導論は、国民をいじめればいじめるほど景気が良くなるというサディスト経済学
第3章 マネタリズムは、あとから起きた事件が昔の経済に影響を与えるというSF経済学
第4章 ケインズ政策は、白馬に乗った王子さまがキスすれば眠り姫が目を覚ますというおとぎ話経済学
第5章 労働力市場を流動化させれば、若者の労働環境が良くなるというのはイス取りゲーム経済学
第6章 少子高齢化マイナス論は、若死にした人たちの霊が経済活動を担ってくれるというオカルト経済学
第7章 企業統合で経済が強くなるというのは、独占利潤大歓迎の利権経済学

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ito

46
円安でエネルギーや食品が値上がりしているのに、インフレ目標とか増税って嫌だなと感じた。本書はそんな私の主婦目線の疑問にも応えてくれた骨太の経済書である。全7章から構成されているが、意図的なインフレ推進策と円高誘導政策に半分近くが割かれている。インフレは貸手に不利で借り手に有利な経済環境であり、借金ができる一流企業や大手金融機関が儲かるシステムであると政策を批判している。後半は恐慌時代の米国経済の分析である。ケインズ学派とマネタリストの主張に関する比較分析は十分すぎる読み応えがあった。2013/08/06

T坊主

4
氏の意見に賛成。円安ですでに貿易収支は1年以上赤字。輸入品の価格高で庶民の台所はますます苦しくなっています。円安で輸出は伸びる???、15%の輸出の為に85%の内需が犠牲になる? おかしいのじゃない??喜んでいるのは誰なのでしょう。アメリカからの受け売りや真似をしてよい国になるのでしょうか??? 疑問符ばかりです。日本には日本にあったやり方があるはずです。現場経験のない学者、官僚は要りません。純粋な官僚、学者は四分の一にして、民間からの登用をもっと増やすべきだ。2014/03/12

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