内容説明
新潟、徳島、千葉、滋賀、鹿児島、北海道……。日本中で戦後保守政治の支柱となった〈王国〉。それらに潜り込み選挙の構造を調査した地方政治研究の重要古典。高度成長の終焉がもたらした各地の構造的変容は、「豊かさはもはや手放すべきものなのか」という問いをめぐって揺れる現代日本を照らし出す。日本政治の底の底、そこに映る日本人像にまで肉薄した迫真のルポルタージュ。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
18
田中角栄と選挙民の関係について、個々に直接陳情すれば、国会や政府という間接ルートを省略して物事がすべて決まる一種の革命的なディクタトゥーラ(独裁)と評する地元支持者。また、田中は 都市部よりも小集落に徹底的に入り、地元民の声を拾い上げたという。毀誉褒貶はあれ、田中のアプローチは絶対的に正しい。不特定多数に訴えるより、一人の人と絆を結ぶ方がどれほど強いか、田中の行動とその結果が如実に示す。2020/05/14
樋口佳之
13
彼らは、戦後の新憲法体制の下での民主化と平和、私的幸福と利益の追求を肯定し、戦前体制のイデオロギーをふりかざす旦那衆と対立した。/そのかぎりで彼らは当時の保守派の正統よりも、むしろ「逆コース」に反対し、近代化にともなう社会進歩を謳歌する敗戦直後の革新派に心情的に近かった/彼らを吸収し、新しい支持層の核へと仕立て上げる形で、中央の官僚層と直結し改憲を棚上げして経済成長と近代主義的な社会改革を推進する保守本流派の支配体制が、六〇年代を通じて確立していった/平成に入ってからはこの惰性と言う事なのだろうか?2018/04/12
moonanddai
9
本棚をひっくり返していたら出てきたので、つい…。高畠氏も亡くなって20年…、登場人物も懐かしい。田中角栄、浜コー、横路、二階堂、山中、三木、後藤田、武村などなど。懐かしんでばかりいて、さて現在は…、となると、選挙制度が変わったり、それぞれ地域地域の事情で力関係が変わってきているところはあっても、中央と地方そしてその中に立つ議員との関係に、大きな変化が生じているのだろうか…。それにしても当時千葉で配られたお金は「交通費」で、それが「風習」だったとは…。2024/06/02
かじやん0514
5
80年代に、市民派の政治学者である著者が、北海道・新潟・千葉・徳島・鹿児島といった自民党利益誘導政治の下にあった地域を取材して書いたルポ。新潟の田中角栄王国の盛んな頃と、いま新潟県で起きている変化を比較するといろいろと面白い。2017/11/20
げんき
2
本書の光景は基本的にはもはや昔話だろう。ただ、(田中角栄を始めとした)往年の自民党の実力者は戦後の初期に〈封建的〉イデオロギーの打破と改革を叫ぶ戦後派の青年として登場した、という指摘は興味深い。過去の名望家支配を保守青年による民主化・近代化の運動(著者に言わせると「庇護と追従の民主主義」)により代替する過程で小作農・労働者・農村青年といった従来の革新勢力の基盤が自民党の政治家の後援会へと吸収分解され、社会党が地方に基盤を殆ど官公労系以外に持たない政党へと脆弱化して行く過程がよくわかった。2023/03/23
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