講談社文庫<br> マンチュリアン・リポート

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講談社文庫
マンチュリアン・リポート

  • 著者名:浅田次郎【著】
  • 価格 ¥691(本体¥629)
  • 講談社(2015/03発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062775045

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内容説明

昭和三年六月四日未明、張作霖を乗せた列車が爆破された。関東軍の暴挙に激怒した昭和天皇の密命を受けて、若き軍人が綴った「満洲報告書」で明かされる「真相」とは? 該博な知識と丹念な取材に裏打ちされた浅田史観で、闇に葬られた昭和史最大のミステリーを追う。絶好調『蒼穹の昴』シリーズ第4部。(講談社文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

360
先に繋げるために必要となった"退屈"。それがこの作品の印象。多少読みやすくアレンジした口語体のレポートの章と、機関車の独白という奇抜な章が交互になり、全体の8割を占める。特にレポートの章が平坦で、本当にただの報告のみなので、読み進めるのが一苦労だった。張作霖は相変わらず格好良く描かれていて、ラストは胸が熱くなる。しかし、だからこそ裏で進行する企みに気づかないはずがなく、橋梁爆破の直前に、吉永に対してすべてをお見通しなことを匂わせる発言もあるが、これが蛇足。その上であえて死地に赴くだけの説得力が足りない。2021/09/04

Die-Go

98
図書館本。『蒼穹の昴』『中原の虹』から連なる歴史物語。張作霖の死を巡る謎を解き明かそうと、一人の日本軍の問題児が挑む。なにか物悲しさを湛える筆致で話は進み、ただの謎解きではなく、一人の男の生き様を見せつけられる思いだった。★★★☆☆2020/09/03

紫陽花

98
高校時代に日本史で学んだ張作霖爆殺事件。当時の満洲、中華民国の状況を政治面からわかりやすく書いた作品でした。鳩山一郎(実際は昭和天皇)との私信方式でのやり取りで話が進められていく点は斬新だったと思います。実際にあった事件をテーマにしているせいか事件の真相への切り込みがやや甘いような気もしました。事件ものというよりは張作霖という人の人となりをうまく描いた作品だと思います。2020/01/18

KAZOO

96
「蒼穹の昴」シリーズの第4部ですが、以前にこれだけ独立で読んでいました。張作霖が乗った列車が爆発したことに関東軍が関与していたことに腹を立てた昭和天皇が変わり者(ビラをまき監禁されていた)の若い将校にその真因を探るように密命を出します。その報告書と張作霖が乗っていた列車の独白が物語を紡いでいきます。このシリーズの以前に出てきた人物がかなり登場したりすることで4部となっているのでしょう。2025/02/15

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

84
『蒼穹の昴』シリーズの第4弾。張作霖の爆殺事件の真相を昭和天皇への報告を通して明らかにしていきます。スピンオフ的な作品のイメージもあったし本編を越えることはないだろうとあまり期待もしていなかったのですが、予想外に良かったです。昭和初期の日本では軍部の力が膨れ上がり、古来の武士道の精神が失われつつある中、吉永中佐に最後の矜持と正義を見たような気がします。そして、書かれることのなかった最後のレポートを志津中尉の正義と見るか、それとも歴史の大いなる隠蔽と見るか、ぞわっと心が震えました!2017/01/29

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