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内容説明
この本は、〈ノマド〉について書いた本である。
〈ノマド〉といっても、流行りのノマドワーカーとはちょっと違う。
世間ではノマド=フリーランスワーカーという言葉が定着しているけれども、もともとの意味をたどっていくと、なにもフリーランスワーカーという意味ではない。
1、近代国家に代わって、グローバル企業・個人が主役になる新しい中世
2、中心がなくなり、世界中に離散する組織や個人の形態
このふたつが本書でいう〈ノマド化〉の概念である。
そのような社会のなかに、いやがおうにも僕たちは巻き込まれつつある。
そこで僕たちは、どうサバイブしていくのか?
ノマド化する時代を踏まえた新しい「働き方・キャリア」「ビジネス」「ライフスタイル」を研究し、実践していく会員制のコミュニティ「ノマド研究所」を主宰する著者が、東南アジア各国で生きる多くのノマドたちを、丹念に取材。満を持して世に送る、ノマド化する社会と個人の実態と、その時代を生きるためのヒント。
21世紀をひらくディスカヴァー・レボリューションズ!シリーズ第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほじゅどー
11
★★★この本で言う「ノマド」は流行りのノマド、フリーランスとはちょっと違う。もう少し大きなテーマ。世界のグローバル化、ボーダーレス化、フラット化を踏まえた上での「ノマド」。国も会社も守ってくれない時代の個人の放浪者としての働き方。お隣の韓国では既に起きている就職の超氷河期。TOEIC900点のエリートでも海外に職を求めざるを得ない状況。終身雇用が崩壊しつつある日本も危ないかも?何れにしても英語くらいは話せないと。。。2013/08/20
k7ight
5
国民全員がノマド化を強いられる時代が到来する。一言にノマドと言っても、階級のようなものがあり、下層ノマドになってしまうと悲惨な人生が待っている。本書ではハイパーノマドと紹介されているロケーション・インディペンデントな仕事ができる人材になることが推奨されていうように感じた。実際に海外という視点で物事を考えることで、最適な場所で仕事をしている人の事例も紹介されている。逆オフショア型の業務方法などはなるほどと思った。日本で成功したら海外へ、という時代は既に終わったのだと実感した。2013/04/24
ゆっち
4
ドゥールーズ、アタリのノマド論を用いて丁寧に解説、論点整理されているので、体系的に「ノマド」が理解できます。通信技術、運輸技術の発達で世界がグローバル化、ボーダレス化していて、もはや国家・会社組織の概念は形骸化している。よりフェアに個人が評価される一方、所属する組織の後ろ盾がなくなるので、競争はシビアになるんだね。2013/05/02
Wyoshi
4
ん~、正直、もう結構当たり前になっている話の紹介。いろいろな言い方をしているけど、要はグローバル化による人材の流動化が日本にも襲来してるよ、将来はそのつもりでね、ということ。こういう本を読むと、すべての人がノマドになるのか、と思うけど、そんなことはないと思う。結局はラストワンマイルジョブというのがほとんどであり、ほとんどの人は中間層ノマドになるだけでしょう。それはすでに起こっている。少なくともそれには落ちこぼれないようにする必要はあるだろう。2013/04/26
are8591
3
市場原理が進み人や企業がノマド化していくと、『国』が衰退するであろうというジャック・アタリの未来予測が現実のものとなりつつある時代を私たちは生きている———というマクロなお話です。投資家の利益を優先するよう強いられている国を運営する人達は、率先してグローバろうと規制緩和するわけですが、その結果国力が低下し最悪滅ぶかもしれない。なら早めに保護する方へ舵を切ったほうがいいんじゃないかな。ミクロに各論的に『仕事』について考えたい人には、『十年後に食える仕事 食えない仕事』も合わせて読むのをお勧めします。2014/07/09