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内容説明
日本の歴史において特筆される66の出来事を、見事な漢詩に結晶させた江戸時代の思想家・頼山陽の『日本楽府』。それまで断片的な歴史の書物や、『大日本史』『本朝通鑑』のような数百巻におよぶ大部の書籍以外に存在しなかった「日本通史」を、広く一般の人々にまで伝える画期的なものであった。内容が短く何より手に取りやすい――国史の絵巻物を見るが如き鮮やかな描写と透徹した歴史観は、日本人に誇りと自尊心を与え、明治維新の原動力ともなった。本書は、「古代の大英雄、日本武尊」「大化の改新」「壬申の乱」「白村江の戦い」「帰らなかった遣唐使」「和気清麻呂と道鏡」「醍醐天皇の御親政」「藤原道長の栄華」「平治の乱」など、神代から平安朝の幕引きまでを収録。保守論客の第一人者による丹念な解説で、戦後の歴史教育で語られなくなった“日本のルーツ”に再び光を当てる!
目次
日出處(ひのいづるところ)―「日本」という国名の起源
三韓來(さんかんきたる)―1 古代の大英雄、日本武尊
三韓來(さんかんきたる)―2 神功皇后の「三韓征伐」
炊煙起(すゐえんおこる)―仁徳天皇の仁政
四天王(してんわう)―用明天皇の「改宗」
大兄靴(おほえのくつ)―大化の改新
復百濟(くだらをふくす)―白村江の戦い
放乕南(とらをみなみにはなつ)―壬申の乱
和氣清(わけのせい)―和気清麻呂と道鏡
遣唐使(けんたうし)―帰らなかった遣唐使
城伊澤(ゐざはにきづく)―桓武天皇と蝦夷征伐〔ほか〕