内容説明
宇宙物理学研究の第一人者がユーモアを交えて語る、抱腹絶倒の宇宙論。本当は夜空は明るい?ビックバン理論は間違い?宇宙に充ちる暗黒物質(ダーク・マター)の正体は?
目次
1 世の中真っ暗闇
2 夜空を愛でる心
3 見えそうで見えないもどかしさ
4 人にだまされない生き方
5 世界は何からできている?
6 普通の世界の素
7 大きな世界と小さな世界
8 ミクロな世界の理屈
9 ただいま膨張中
10 ただいま加速中
11 宇宙の準主役:ダークマター
12 宇宙の主役:ダークエネルギー
13 宇宙の未来
14 もうひとつの地球
15 地球の探し方
16 宇宙人とのおつきあい作法
17 人間原理という宗教
18 あなたの知らない別の宇宙
19 法則ってどこにある?
20 コペンハーゲン解釈への不満
21 夢か現か幻か:多世界解釈と並行宇宙
22 世界はヒモからできている?
23 ダークな世界を俯瞰する
あとがき どこでやめる:ダークな世界を明るく生き抜く
おまけ ダーク星人の科学史
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yukicks
17
なんだこれ…。こんなに面白い宇宙の本、初めてだぞ。 宇宙漫談といってもいいぐらい、最高に笑える。2013/05/22
やまやま
14
著者の漫談、芸風には賛否があります。ただ、芸風は変化し、例えば本書では注をあまり使わないという点でその後の著者のスタイルとは違う部分があります。読みやすい、という点では本書は好まれるかもしれません。人間原理に関して著者が触れている点は私には良い概説(奇跡的偶然があったからこそ人間が存在できるのだから、人間の存在は奇跡とペアをなして当然。)に思えましたが、偶然発生をメタ論理として整理すれば当たり前じゃない、というふうにも感じられるかもしれません。超弦理論は縮退を除けば粒子論への接続が自然に思えました。2021/10/02
まじぇすた
4
ダークマターとダークエネルギーの超簡単な概要が本の趣旨だけど、「ダーク=暗い=今の世の中」にこじつけて話を面白おかしくする。流行りのことも知っているゼ的に色々混ぜ込んでいるけど初老の(学者の?)知識の綻びは見せたくないという著者の心理からか、たくさんの括弧書きによる言い訳や補足はややくどい(でも書きたくなる気持ちは分かる)。それを除けば気楽に読める楽しい内容だった。人間原理についてはいつも理解できないけど、この本では宗教みたいなものと断言しているので少し安心した。2018/11/20
Yuri Mabe
4
著者が認めている通り乱文だが、最新の宇宙物理学が網羅されている。難解なので読むのに時間がかかったが、最終章にまとめがあって少し救われる。「人間原理」「自然法則」「観測」「multiverse」については、科学を追求しながら哲学の領域に近づいてしまう様子がわかってとても興味深い。著者が繰り返し説明しているコペンハーゲン解釈を通して、量子力学をより理解できたのがよかった。2015/01/13
南 万々
4
なんとなく好きなので、宇宙や物理の本をたまに読みます。本書では難しい話があると「ここはわからなくて良い」とか「飛ばして読んで構わない」等の励ましの(?)言葉と、面白おかしい脱線ネタがかなり交ざっていて、くじけずに楽しく読めます。内容的にも、オーソライズされた宇宙の話から最先端の観測結果まで、比喩表現やその解説まで含めて非常にわかりやすく、文系の自分も読みやすい本でした。 他の専門書もこのくらい柔らかい本があると良いです。2013/05/01
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