内容説明
棚作りに一カ月かける職人、地道に変わらぬ味を出す食堂。下町風情のある東京“谷根千”を拠点に著者は、昔ながらの流儀を続け、地元に誇りをもって生きる人々と触れ合うために各地へ。大正時代の本館が残る青森の蔦温泉、山形の湯治場はしご、本を読んで会いたくなった漁師を能登に訪ね、さらには喜界島、台湾、マレーシアへも。歩いて食べて、そこにしかない暮らしを肌で学ぶ、貪欲な旅エッセイ。
目次
働き方の倫理
あゝ上野駅、大変身
動坂食堂にて
矢切の渡し―伊藤左千夫のこと
市長さんのアラ、議長さんのアラ―唐津にて
「天を恐れよ」の旗―川辺茂さんのこと
指物は生き残れるか―「昭和のくらし博物館」にて
葬のかたち―はじめて救急車に乗る
マレーシア・サラワク紀行
『即興詩人』の忘れ残り〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@ヴィタリにゃん
66
温泉巡りの本だと思ったら違っていた。他の方も書いておられますが凄い上から目線での批判が多くてうんざりするも、伊藤左千夫さん、須賀敦子さん等が出て来たのは良かった。山形も行きたいなぁ~台湾!!!台湾!!!道後温泉、絶対に行きます♨大阪は大のお気に入りだそうで私もです😊上から目線部分さえなければ良書www2023/01/10
onasu
18
著者は「谷根千」の方で、何らか読んでみたかったところ、格好な題名。何だけど、それっぽい内容が中々出てこない。なので、目次に戻って、あとがきに行って…。 谷根千は昔からの町並みを残しつつ、賑わいを取り戻し、新たに店を開く人も呼び込んでいる。一朝一夕にはできない、大したものだ。官主導、大手資本の、いわゆる再開発ではできない演出、てのがある。 その延長線というか、ネットワーク作りというかで、著者が各地に出掛け、その折々のエッセイ。内容もいい。 あと、いつ書かれたものか、てのもう少し明示が欲しかったな。2013/07/05
しょん
5
カバー裏の紹介文の「歩いて食べて、そこにしかない暮らしを肌で学ぶ貪欲な旅エッセイ」に惹かれて読んだら旅だけじゃなく、社会的な見解とかが入っててだいぶ違った。なんでこんな紹介文にしたんだろう…。偉い立場の人なのか、上から目線で周りを見下したような、意地の悪い描写がちらほら見られて好きになれず…。温泉のエッセイを中心に読んで終わりました。意外なところで須賀敦子さんの話が出てたのは興味深く、そこはもっと聞きたかった。2022/10/25
だりあ
4
タイトルから想像した内容とちょっと違ってた。もっと各地の温泉めぐり的なエッセイかと……。意地の悪い記述が散見されて、この人好きじゃないなーと思うとなんだか内容もいまひとつ入ってこず。2020/01/31
mariko
2
表紙、題名とものんきに過ごした旅行記かと、勝手に想像した。 が、訪れた各地で会った人々、その地にかかわる人々の話が多く、内容も考えながらじっくり読み進んだ。 古い建物を壊させず、保存する運動をしている人、との認識だったが、それだけではない人だった。2020/02/01
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