内容説明
わかりやすく初期仏教を語り、仏教に興味のある人以外の読者も多いスマナサーラ長老からの、震災後に漠然とした将来への不安を抱えながら暮らす日本人へ、生きる指針を示すメッセージ集。「慈悲喜捨」を学び、誰でもできる実践方法を伝授。「加減を知る生き方」「頭がよくなる善行為をしよう」「ブッダの説く「慈しみ」の世界とは」「『慈悲喜捨』の実践のしかた」など心を整える術を伝える。
目次
1章 「いい加減」に生きてみる(暴走をコントロール 恐ろしい悲観主義 ほか)
2章 頭が良くなる善行為(善行為とは何か? 仏教は愚者と賢者の区別を説く ほか)
3章 慈しみが幸福のルーツ(生命とは「感覚あるもの」 ブッダが示す三つの論点一「生きる」とは何か? ほか)
4章 心に栄養を与える(感情が判断にフィルターをかける 「証明しなさい。確かめてください」 ほか)
おわりに 救いは慈しみ(苦しみは心にある 楽を目指して苦に達する ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪風のねこ@(=´ω`=)
66
難しい内容だけど所々腑に落ちる解説で納得できる。道徳についての解説も北野武氏の著書に通じると感じた。自分に利益にならないものは愛せない、とバッサリであるが、これも憎しみと紙一重と説いている。愛ではなく、自分を、他人を、一切の生命を、慈しむこと。憐れむこと。喜ぶこと。一切を分け隔てることなく。2016/05/31
cafe latte
5
正直、ここまで科学軽視、他宗教軽視をしてしまうのはもったいないと思った。本当に素晴らしい思想であれば、他のものと比べる必要はない。あまりにも他のものを蹴落とすので、その度に心が痛んだし、怪しく思えてきた。それにブッダの言葉、実際はそこまでたくさん出てこない。思想を語ってはいるけれど。 これを読んで不安を鎮めることができる人もいるかもしれないけれど、私はもう二度とこの本を開くことはないと思う。2014/10/20
ななころび
1
繰り返し何度も読み返したい名著。中身がぎっしり詰まっています。奥が深いです。読むたびに新たな発見がありそうです。2013/06/17
0422
1
とてもいい2013/06/15
かわけい
0
生き延びることがわたしの第一の使命ならば命の安全を確保しなければならない。そのためには何をどうすればよいのか。危険に近寄らない、敵を作らない。生活する中であらゆることに危険は隠れている。歩いていても、自転車に乗っていても、電車も、車も危ない。ましてや、天災は防ぎようがない。運命として受け入れるほかないだろう。人は自分を嫌う人を敵とみなす。敵をつくらないために笑顔で接しよう、礼儀正しく付き合おう、悪口はやめよう、感情をコントロールできるようにしよう。他人の命を自分の命と同じように大切にしよう。できるかな?2016/06/07