内容説明
映像革命を描いてネット社会到来を予言!
都知事になる以前からツイッターを始めていた著者。なぜインタラクティブな(双方向性の)情報発信にいち早く着目したのか? それは、戦後急速に普及したテレビの本質を、本書の執筆過程で研究しつくしたからだった。
テレビ草創期の技術者群像から、正力松太郎、力道山、田中角栄までを追い、映像のもつ魅力と利権を徹底検証。そして物語は、ネット社会到来の予兆ともいえる、あの事件の現場で結ばれる・・・。昭和から平成にかけて、緻密な取材と卓越した考察で日本の未来を予見した、「ミカド三部作」の完結編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
34
本書には戦前のドイツと戦後の日本という対照が描かれています。ヒトラーのメディア戦略のひとつにテレビはありました。しかし、散漫で表層しか映さないテレビには、ラジオの声のようなイデオロギーを注入する装置としては失敗します。戦後、高柳健次郎が目指したテレビ国産化のような理想を尻目に、正力松太郎は戦後アメリカから輸入した技術で、民放初のテレビ放送網を始めます。出版資本がナショナリズムの成立に不可欠だとするアンダーソンの理論を借りると、正力のつくった放送網は、戦後日本をナショナリズムではなく欲望の基に成立させたとい2019/12/31
レフラー
2
圧倒的。自分がメディアの側に立つ人間になったことで、より鮮明に本書の意義が伝わってくるようだった。 テレビ放送黎明期の描写、そして国家との関係、グローバル社会との関係、すべてがいまの自分につながってくる。2020/11/10
オザワ
2
元東京都知事の猪瀬氏(@inosenaoki)による「ミカドの肖像」、「土地の神話」に続く近代日本論シリーズの第三弾。 正直、「ミカドの肖像」・「土地の神話」は読むのを途中でやめてしまったが、本書は面白かった。 終章にある「放送」と「通信」の違いによる衛星放送免許獲得の顛末などは、色々な学びがあると同時に、日本という国の構造的欠陥が浮かび上がっており特に印象に残った。2018/04/08
bittersweet symphony
1
96年の新潮文庫初版を未読本棚から。週刊誌連載ならではの小ネタをふんだんに散りばめながら(本書の面白い部分はこの小ネタの集積にあるともいえる)、一番この著者が興味を持っているのが利権の構造的な部分であるのがよくわかる。政治屋に化けたのも生理的にそういうものが性に合ったからだろう。2021/01/29
azur
1
フジ、日テレ、テレ朝、TBSのうち、一番早くできたのはどこか? 知らない人が多いのではないだろうか。30年前の本だが、テレビの歴史の記述としての価値は今も下がっていない。2020/04/12
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