内容説明
日本においても、DNA性格診断が人事採用、異動、出世の考査要素になる時代が始まろうとしています。技術革新によって労働者のベーシックな能力、情報格差がなくなる中、勝ち残るための最後の「武器」は自分のパーソナリティです。海外では、軍隊のマネジメントから企業経営まで、遺伝子に刻まれた適性から判断するようになっています。己を知り、生き残るため、また、より豊かな人生の選択をするためのヒントがふんだんの1冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風見草
2
本書でもクロニンジャーの説を取り上げるが、彼の説は遺伝的な「気質」の要素として新奇性探求、損害回避、報酬依存、固執の4つを挙げる一方で、環境要因の強い「性格」の要素として自己志向、協調、自己超越も挙げている。本書はクロニンジャーの説を下敷きにしておきながら「性格」要素をほぼ無視している。遺伝子検査で人生を決め付けられる社会などディストピアだ。2015/05/09
シフォン
2
性格はDNAで決まっていて、調べることができるという衝撃的な事実。常日頃、DNAにはかなわないと感じることがよくあるが、ここまできていたか。まあ、だからといって調べてみようとまでは思わないけど。2013/05/03
K
2
性格の規定要因である「遺伝と環境」のうちの遺伝に焦点を当て、脳内物質が及ぼす性格への影響を一般向けに解説する本。 文献は挙げられていないためデータや主張の根拠の出所がわかりませんが、それぞれ文献があるならば一定の説得力はあるかと思います。 ただ、著者が勧めるこうした知見の進路や教育への応用が魅力的かと言われると自分はあまり魅力を感じないし、予め何に向いているのかを人生の早い段階で「科学的」な根拠を示して教えることが教育的なのかなと疑問に思いますが、これは僕の価値観が「先進的」でないからかもしれません。2013/03/07
_rhodium_
1
DNAの性格への寄与は眉唾だと思っているせいか、終始胡散臭さを感じながら読んだ。それを払拭するに足るだけの説得力が無かったと見るべきかもしれない。ネット上でセロトニントランスポーターは関係なかったとする記事もあり、まだイマイチ確証が得られていない分野にも思う。そもそも性格を分類するというのが難しいのかもしれない。あと、米国では人事に使われているとあるが、血液型があちらで流行っていれば同じ口調でいいそうにも思われた。2019/02/17
kuzuko
1
性格分析を、遺伝子的要素と絡めて解説している本。 血液型正確判断に疑問を抱いている人には、まだ説得力があるかも。 人格形成の一部における分析としては、良い本かもしれない。2014/06/20