内容説明
あの大震災を忘れない! あまりの惨状に日本全国が言葉を失った東日本大震災。“天災”“想定外”“未曾有の”という言葉の影で発表された死者・行方不明者は2万人。
未だに多くの人々が気持ちの整理をつけることすらできずに苦しんでいる。あれから2年が経つからこそ、「これから」に活かすためにも、もの言わぬ2万人の叫びに耳をかたむけよう。震災直後から20数回にわたり被災地で取材を重ねてきたジャーナリストが「死の真相」を再検証した渾身のノンフィクション。
目次
第1章 封印される、子どもの死
第2章 封じ込められる遺族
第3章 歪曲される“死”
第4章 未だにわからない2万人の死の真相
第5章 封印か、検証か…終わらぬ「震災」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケロコ
20
【図書館】感想がアップできない。★★☆☆☆なので星で表現してみた。2017/06/23
百太
18
イベント【東日本大震災・あの日を忘れない】参加中。 これからの防災を考えるなら、震災死の検証は本当にキチンとして欲しいと切に願います。2016/03/22
壱萬弐仟縁
7
新刊コーナーで拝借。戦後処理に似る震災処理(2頁)。福一原発の昨日の汚染水漏れと同様、どうやら大事の後始末に問題がある。園児が焼死体で発見とは(17頁)。逃げた方向、高さで救われたかもしれない。天災の中に人災があったことが問題という(59頁~)。復興努力の陰になりがちだが、悲劇反復を避けるための検証が重要。いのちを救う消防の人のいのちが軽視とも(136頁~)。自動車学校にも避難のあり方が問われていた(252-3頁)。ジャーナリストがマスコミに出ない本質を焙り出す貴重な情報が書かれている。大事の教訓を回顧。2013/04/07
CaLiLa
6
タイトルから、行政を責める攻撃的な内容かと思ったら、結構まともな内容だった。あの時亡くなられた方々の本当の死因を探る……今後のためにも大切な事。 解剖の普及は絶対必要!でも日本でエンバーミングの普及は火葬だから難しいんじゃないかなぁ。2013/03/31
まるー1
4
地震だから、津波だからしょうがないですまされていた死に光をあてた本。遺族は誰かを責めたいわけじゃない。納得できる理由がほしいだけだ。何故あの時、海にむかって送迎バスは動いたのか。何故避難させてくれなかったのか。助けてあげることはできたんじゃなかったのか。単なる悲劇として、終わったことに蓋をするのは簡単だ。たくさん亡くなられた方がいたので、全員を解剖というのも物理的に難しいと思うが、必要なことだと思う。次災害がおきた時に少しでも被害が少なく出来るように対策を考えないと行政はいけない。2013/08/16