内容説明
糖質は人類にとって、神か仏か、悪魔か鬼か。乱歩賞作家が問う、いま話題の糖質制限!
――美人料理研究家・水谷有明(みずたに ありあ)は、大手スーパーチェーンの社長・城田洋(しろた ひろし)から、全国的に展開する和食レストランのメニュー監修を依頼された。キャリアアップを狙う有明にとって大きなチャンスだった。しかし、父親の糖尿病発症で食事療法「糖質制限食」を知り、炭水化物を中心とした和食メニューに疑念を抱くようになる。そんな有明の前に、主食を転換することの危険性を説く城田の理想が立ちはだかった。
人類は何を食べてきたのか、主食とは何か、さらに文化を築いたものとは。人類史の謎に挑む「食」のミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫綺
92
久しぶりの鏑木作品。今回は少々変わったジャンルに挑んだせいか、イマイチ盛り上がりに欠けた。「糖質制限」を訴えたいという熱意は伝わるし、タメにはなったが、「思い出探偵」を越えることはなかった。とはいえ、食生活には留意することにしよう。2013/05/15
ダイ@2019.11.2~一時休止
84
糖質制限のお話。理想と現実は違うから難しいなって感じ。2014/02/12
yukision
67
帯には食のミステリーとあり、糖質制限食をどう小説にしているか、興味津々で手に取った。栄養学や医学的な視点は勉強になったものの、主人公が周りに流されすぎる割に思い込んだら周りが見えていないような不安定な描かれ方で、いまいち乗り切れない。恋愛要素も必要だと思えず、さらっと読み終えた。2021/09/01
まるる
53
炭水化物を少なめにカロリーコントロールするっていう、ゆる~いダイエット実践中なので興味を持ちました。よっぽど重傷な糖尿病の症状が出てなけりゃ、炭水化物の摂取過剰にならないように気を付けてバランスよく食事しましょうってことですね。スルスル読めるので炭水化物ダイエットに興味を持ってて実践前の人が読んだらいいかも。2014/08/07
キムチ
53
車中で読み、軽く、さっくり独了。「美味しんぼ」の感覚で読めたから知識が先に脳を滑走し、筋は後からふんわりと。したがって美しさ抜群らしい有明ちゃんの容貌がかすんで英二君の惚れようが中途半端、不埒に思えた。 後書きによれば鏑木氏も当療法を実践し、反療法もトライしたとか。筆に実感が込められているはずだ。スポンサーオゾンがイオンとだぶり、それにしては城田氏の腰が低い。不快を恐れずに言えば、鏑木さん・・脱力で描いた作品かと。 糖尿病の現状と方向性,HbA1C,食後血糖値、壊疽、低血糖障害等の啓蒙には楽しい小説。2014/02/14
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