岩波文庫<br> 谷川俊太郎詩集 - 自選

個数:1
紙書籍版価格
¥990
  • 電子書籍
  • Reader

岩波文庫
谷川俊太郎詩集 - 自選

  • 著者名:谷川俊太郎
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 岩波書店(2013/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003119211

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

デビュー以来,半世紀を超えて人々に喜びと感動をあたえてきた谷川俊太郎(1931─)の二千数百篇におよぶ全詩から,作者自身が厳選した173篇を収録.子どもが読んで楽しめることばあそびから引用文だけで構成された実験的な長編詩まで,さまざまな文体で書き分けられたリズム感あふれることばの宇宙を俯瞰する.(解説=山田馨)

目次

目  次
   ま え が き

 『二十億光年の孤独』――(創元社、一九五二)
  かなしみ
  二十億光年の孤独
  ネロ
  一九五一年一月

 『十八歳』――(東京書籍、一九九三)
  僕は創る
  合唱

 『六十二のソネット』――(創元社、一九五三)
  1 木蔭
  49(誰が知ろう/愛の中の私の死を)
  61(心は世界にそっと触れる)

 『62のソネット+36』――(集英社文庫、二〇〇九)
  19挨拶の必要
  24(何気なくうつってゆく)

 『愛について』――(東京創元社、一九五五)
  愛
  ビリイ・ザ・キッド
  月のめぐり

 『絵本』――(的場書房、一九五六)
  生きる
  空
  家族

 『あなたに』――(東京創元社、一九六〇)
  悲しみは
  くりかえす

 『21』――(思潮社、一九六二)
  今日のアドリブ
  ポエムアイ

 『落首九十九』――(朝日新聞社、一九六四)
  除名
  五月の人ごみ
  ごあいさつ
  生長
  うそとほんと

 『谷川俊太郎詩集』――(思潮社、一九六五)
  水の輪廻

 『谷川俊太郎詩集』――(河出書房、一九六八)
  乞食
  美しい夏の朝に
  詩

 『旅』――(求龍堂、一九六八)
  鳥羽 1
  鳥羽 3
  旅 7
  anonym 1

 『谷川俊太郎詩集』――(角川文庫、一九六八)
  只
  これが私の優しさです
  年頭の誓い
  色
  ベートーベン

 『谷川俊太郎詩集』――(現代詩文庫、一九六九)
  公園又は宿命の幻

 『うつむく青年』――(山梨シルクセンター出版部、一九七一)
  平和
  荒野に去る
  ピアノ
  木

 『谷川俊太郎詩集』――(角川書店、一九七二)
  午の食事
  悲劇
  空 耳

 『ことばあそびうた』――(福音館書店、一九七三)
  ののはな
  かっぱ
  うとてとこ
  たそがれ

 『空に小鳥がいなくなった日』――(サンリオ出版、一九七四)
  こ こ
  ほほえみ
  ほほえみの意味
  父親は
  いざない

 『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』――(青土社、一九七五)
  芝生
  シェークスピアのあとに

 『定義』――(思潮社、一九七五)
  鋏
  水遊びの観察

 『タラマイカ偽書残闕』――(書肆山田、一九七八)
  タラマイカ偽書残闕(抄) V名)

 『谷川俊太郎詩集 続』――(思潮社、一九七九)
  帰郷
  心のスケッチA
  心のスケッチD

 『そのほかに』――(集英社、一九七九)
  便り
  七頁
  一本胴
  風
  雲
  水
  明日
  はるのあけぼの

 『コカコーラ・レッスン』――(思潮社、一九八〇)
  (何処) 2 交合
  新年会備忘

 『ことばあそびうた また』――(福音館書店、一九八一)
  ほっとけ
  かえる

 『わらべうた』――(集英社、一九八一)
  おならうた
  わかんない
  とっきっき

 『わらべうた 続』――(集英社、一九八二)
  そっとうた
  ふつうのおとこ
  まんじゅう
  なんにもいらない ばあさま

 『みみをすます』――(福音館書店、一九八二)
  あなた

 『日々の地図』――(集英社、一九八二)
  朝
  木綿私記
  就寝

 『どきん』――(理論社、一九八三)
  うんこ
  ぼくは言う

 『対詩 1981.12.24~1983.3.7』  ――(書肆山田、一九八三)
  6いつか死ねることの慰め
  12母を売りに

 『手紙』――(集英社、一九八四)
  奏楽
  陽炎

 『日本語のカタログ』――(思潮社、一九八四)
  日本語のカタログ
  いろは練習

 『詩めくり』――(マドラ出版、一九八四)
  一月一日
  十二月十五日

 『よしなしうた』――(青土社、一九八五)
  たんぽぽのはなの さくたびに
  うんち
  ゆめのよる
  ゆうぐれ

 『いちねんせい』――(小学館、一九八八)
  にじ
  ぱん

 『はだか』――(筑摩書房、一九八八)
  さようなら
  きみ
  はな

 『メランコリーの川下り』――(思潮社、一九八八)
  ポラロイドカメラ
  VTR

 『魂のいちばんおいしいところ』 ――(サンリオ、一九九〇)
  あなたはそこに
  三つのイメージ

 『女に』――(マガジンハウス、一九九一)
  未生
  ……
  後生

 『詩を贈ろうとすることは』――(集英社、一九九一)
  誕生
  ふくらはぎ
  そのかみのかぜ

 『子どもの肖像』――(紀伊國屋書店、一九九三)
  ごちそうさま
  わらう
  なくぞ

 『世間知ラズ』――(思潮社、一九九三)
  夕焼け
  夕立の前
  理想的な詩の初歩的な説明

 『ふじさんとおひさま』――(童話屋、一九九四)
  ひこうき
  おに

 『モーツァルトを聴く人』――(小学館、一九九五)
  つまりきみは
  人を愛することの出来ぬ者も
  TGV ? Marseille

 『真っ白でいるよりも』――(集英社、一九九五)
  足し算と引き算
  我慢
  地球の客

 『クレーの絵本』――(講談社、一九九五)
  ケトルドラム奏者
  死と炎

 『谷川俊太郎詩集』――(ハルキ文庫、一九九八)
  十二月
  誰にもせかされずに

 『みんなやわらかい』――(大日本図書、一九九九)
  クリスマス
  がいこつ
  私たちの星

 『クレーの天使』――(講談社、二〇〇〇)
  天使とプレゼント
  現世での最後の一歩
  鈴をつけた天使

 『minimal』――(思潮社、二〇〇二)
  座る
  そして
  歌
  泥

 『夜のミッキー・マウス』――(新潮社、二〇〇三)
  百三歳になったアトム
  ああ
  なんでもおまんこ
  不機嫌な妻
  あのひとが来て

 『シャガールと木の葉』――(集英社、二〇〇五)
  シャガールと木の葉
  歩く
  言葉は
  その日
  願い

 『すき』――(理論社、二〇〇六)
  おばあちゃんとひろこ
  ひも
  ひも また
  歌

 『私』――(思潮社、二〇〇七)
  自己紹介
  さようなら
  庭を見つめる
  母に会う 少年4
  泣いているきみ 少年9
  さよならは仮のことば 少年12
  不死

 『子どもたちの遺言』――(佼成出版社、二〇〇九)
  生まれたよ ぼく
  いや
  ありがとう

 『トロムソコラージュ』――(新潮社、二〇〇九)
  臨死船

 『詩の本』――(集英社、二〇〇九)
  魂に触れる
  闇は光の母
  できたら
  見舞い
   解 説(山田馨)
   谷川俊太郎年譜

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

114
早熟の天才の多くは夭逝してしまうが、80歳を過ぎても活動領域を広げている谷川俊太郎氏の詩集。二千数百に及ぶ詩の中から自身が選んだ173篇を収録。『オールタイムベスト』のような作品を読み、子供の感性を持ち続け、常に新しいスタイルを生む姿勢はピカソのようだなと感じた。20歳で出版した処女作『二十億年の孤独』を書いたのは18歳の頃と知り驚愕。非常に興味深かったのが25頁に及ぶ山田馨氏の解説。佐野洋子さんとの夫婦の協議に同席するほど信頼が厚かった山田氏の「可愛げがないほど老成を知らない」という谷川評は面白い。2016/05/20

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

99
この何グラムかの紙束に 谷川俊太郎のエントロピーが 丸められ延ばされ詰まっている 邪馬台国の卑弥呼が 天下統一の夢破れた織田信長が 相対性理論のアインシュタインが 鉄腕アトムの生みの親手塚治虫が 1945年の8月に広島と長崎に暮らした人々が この球のうえで てくてくと  もくもくと すすみ  スキップしたり でんぐり返ったように 31世紀の未来に暮らす むすめたちも むすこたちが 酸素を吸い、二酸化炭素を吐くように 詰まっている 詰まっている あなたのエントロピーが。2021/03/20

優希

90
自選ということで谷川さんの好きな詩が選ばれているのでしょう。数ある詩のベスト盤という感じです。色々な書き方をするので読んでいてとても楽しいです。豊かな詩の世界は言葉が歌っているような気がしました。色々な言葉が散りばめられているのに、この言葉が選ばれるべきだと思わせる何かがありますね。何度も読んで好きな詩を見つけたいと思います。2015/12/14

chantal(シャンタール)

85
この本を片手に列車で旅する自分の姿がそこに見えているような気がした。車窓を流れるのは山や森や水や季節の花々や青空や星空。それは谷川さんが好きで詩に詠んだものたち。それからモーツアルト。うんちは外させてもらうけれど。美しいだけでなく、なんとなく怖さを感じる詩や老いや死についての詩もある。でも谷川さんの手にかかると死すらも、微笑ましくなる不思議。「一日は夕焼けだけで成り立っているんじゃないから/その前で立ち尽くすだけでは生きていけないから/それがどんなに美しかろうとも」この言葉が何故だか深く深く、心に残った。2020/07/16

Koning

59
ということで、30日ぐらいからじわじわと読んでた岩波文庫版谷川俊太郎自選詩集。冒頭の前書きにある通り長い長い詩人としての歩みをある意味俯瞰できる感じ。お気に入りの詩があったりなかったり、気づかなかった何かの片鱗にも触れることができてありがたい感じです。最初期のノートに書かれていたある意味痛いところもある(前に剥き身のナイフのような感じと書いたやつ)なんかからことばあそびうたを経てさらに最近のものまでこの並びだからこそ別の詩集で読んだ時と違った印象もあってたまりませぬ。2016/04/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6032277
  • ご注意事項