内容説明
人は自由でいたいと思っても、一人では生きてはいけません。命は個の存在ですが、人はつながって生きていて、組織・共同体をつくります。しかし、つながりの社会の中で自由な生き方や言論を求めすぎると、強烈なエゴが吹き出します。他人に管理されるのは大嫌いなのに、自分は他人を管理したくてウズウズしているのです。どうすれば、つながりの社会の中で個人が心の自由を獲得でき、安らかに生きていけるのか。ひとりで生きていくこととはどういうことなのか。スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)の長老が、最古の経典『スッタニパータ』の第一章「犀角経」の言葉などから、ブッダの教えを伝えます。
目次
第1章 なぜ人は組織・共同体をつくろうとするのか(私たちは一人では生きられない 「独立が大事」という大きな矛盾 ほか)
第2章 つながることの本質(「他人に与える」が仏教の教え 他人の心は誰にもわからない ほか)
第3章 エゴとどう向き合うのか(自分勝手は成り立たない メンバー自身が組織を壊す ほか)
第4章 安らかに生きるためには(心の問題を解決した人は輝いている 卓越した心がもたらす余裕と喜び ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もちもちかめ
16
ますます中村元ブッダのことば、を読んで確かめないといけなくなっている。勉強ってこういう風につながるのだったね。勉強好きだなあ。うれしいな。2019/02/23
黒頭巾ちゃん
8
ひとりで生きるということは、解脱をしなければいけない。 人は一人では生きてはいけません。みんなつながっているのです。食物連鎖を見てもわかるように。そして、一 つづきは http://plaza.rakuten.co.jp/ganbaranaiyo/diary/201301120002/2013/01/12
わーちゃん
4
内容を完全に消化しきれていないけれど、欲や感情にとらわれていたことに気づかされ、重い読後感だった。 人間は本能に従って単独行動をしたがるけれど、それは成り立たない。「いかに周囲の生命と共生するのか」これが頭の片隅にあれば、自我にこだわっているときとは違う選択をできると思う。 スッタニパータを引用している部分は印象的だった。一つの生き方として心にとめて、もう少し時間をかけて考えたい。2016/10/24
niomoc
3
[★★★★]自由というものはなんとなく素晴らしいものだと思っていたので、「自由とはエゴだ」という本書の内容は新鮮だった。2015/01/28
0422
3
とてもいい2013/06/12