文春文庫<br> 下流の宴

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文春文庫
下流の宴

  • 著者名:林真理子
  • 価格 ¥827(本体¥752)
  • 文藝春秋(2013/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167476403
  • NDC分類:913.6

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内容説明

東京の中流家庭の主婦として誇りを持つ由美子。高校中退の息子が下品なフリーター娘・珠緒と結婚宣言をしたことで「うちが下流に落ちてしまう」と恐怖を覚え、断固阻止を決意する。一方、馬鹿にされた珠緒は「私が医者になります」と受験勉強を開始。愛する息子を取り戻すため、“わたしの”家庭を守るため、専業主婦・由美子の闘いが始まる…。新聞連載時から話題を呼び、主演・黒木瞳でNHKドラマ化も。切実な女の闘いと格差社会を描いた、傑作ベストセラー小説!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

153
林真理子はこの本で代の中流を描きたかったのだろうと解説にあり、なるほどと思った。いかにも学歴至上主義の由美子の視点は多くの日本人の視点でもあり、その上に受験戦争は成り立っている。また珠緒と対比させるように登場する姉可奈子も現代のOLの側面から描いている気がする。後半から珠緒の医学部受験物語風となったが、合格させるための登場する人物たちの像も今風で、ある意味可笑しい。 2013/03/23

Tsuyoshi

75
夫婦ともに高学歴の中流家庭だった福原家が無気力の息子や計算高い娘に翻弄され、蔑んでいた下流に転じていく話だった。福原家の面々のもつ安いプライドや差別意識に苛立ちを覚えつつも、後半展開する珠緒のひたむきな姿が打ち消してくれて何とも爽快な読後感だった。2018/02/06

mmts(マミタス)

57
感想は後日m(._.*)m2017/12/25

もぐたん

54
中流家庭であることが心の拠り所である由美子の必死さが痛々しいが、その気持ちもわからないでもない。アルバイトで自由に生きようとする息子の翔は、今どきの青年らしく覇気が全くなく、向上心もない。そんな姿を見たら歯痒くもなる。自分が幸せならそれでいいかもしれないが、心配するのも親心というもの。上流を目指す娘と、下流と見なされた、翔の恋人タマちゃんの最後は予想通りだが、結局、心の幸福度が高いように見えるのは、翔なんだよなあ、と複雑な気持ちになる。★★★☆☆2023/08/27

ビグ

39
自称中流家庭の由美子は息子の翔が高校中退したことで下流に落ちる事を心配する。翔は沖縄出身のバイト生活をしている珠緒と一緒に住み始め2人でバイトで生活していく。由美子があまりにも珠緒を下に見縊るので、珠緒が一念発起し医者を目指す。一方で娘の可奈はお嬢様学校を卒業し玉の輿に乗るべく、自分の外見磨きと合コンに精を出す。 はっきり言って鼻持ちならない家族だ。いや、こういう人はたくさんいるだろう。そういう人は一生優越感に浸っていればいい。まあ、上昇志向がないと言えば嘘になるけど努力しなければ手に入らないなら下流か…2020/03/29

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