内容説明
「管理者たち」が牛耳る官僚機構、「説明責任」なき行政システム――。日本社会を蝕む病根とはなにか? 政権交代や大震災を経てなお変わらない、日本社会の本質を突く衝撃作。書き下ろしを加えた最新改訂版!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たかしくん。
35
改訂版にて再読。相変わらず著者の辛辣な見方に、私も久しぶりに日本に対する憤りを体現しました。そもそも官僚独裁主義がこの国の根底にあり、その上にいわゆる政治説明責任のない、かつ、持ちつ持たれつが根底にある日本の政治家が、「いまだ」厳然として存在してる点は、本書の初版の頃と全く変わっていないのですね。しかも、その当の官僚のレベルの低さが招いたバブル経済とその崩壊。そして、「いまだ」政治に対する日本国民にも責任の一端のあることを、改めて痛感する次第です。2015/03/21
Mc6ρ助
14
『日本・・が、十分に、そして真剣に注意すべきなのは、・・アメリカが国内政治上の理由から、長期にわたる敵を必要としている、という事実だ。・・その最有力候補は中国とロシアで・・関係改善をはかり、相互にとって有益なものとし、・・日本が働きかけることが、日本の国民にとっても、・・望ましいことは明らかだ。(p289)』この本の内容に疑義はあるにしろ、米のいうがままの今の日本・・。YesWeCanと言った人がWeに日本を含めないと知るは寂しいが、この先に説明責任のないアベポリティクスの楼閣があるとはげに恐ろしきこと。2023/06/07
miyatatsu
12
もっと私たちは知らないといけないことがたくさんありそうです。2017/11/13
ミッキー・ダック
10
日本は、建前は資本主義・民主主義だが、実態は社会主義・官僚主義でまだ民主化されていないという指摘は今まで多数あったが、更に「舵とり」のいない「国家なき国」であり近代国家ではないとの指摘は鋭い。政策を立案しているのは、政治家ではなく官僚たちだが、説明責任も選挙もない彼らは省庁のために既定路線を維持しているだけで、国や国民のために働いてはいない。また省庁間の調整をする人間もいない。その結果、戦後復興の産業最優先の政策が生き続け、日本の個人や家族の生活を貧しいものにしているという指摘は全く正しいと思う。 2013/01/27
ryuetto
8
「無限の経済発展が国策になっている」この国の舵取りは誰がやっているのかと気になっていたが、この国は、自動操縦運転で運営されて、とにかく軌道がずれないように、ひたすら修正だけされているんだと指摘されていて、非常に腑に落ちた。 政治家よりも官僚、官僚制度に問題がある点を指摘して、政治家がせっかく国の舵取りをやろうと頑張っても、ありとあらゆる邪魔が入り、そうはさせないようになっている。現状維持を続けたがる人々による自動操縦運転の行き先が、先の見えない地獄にまっしぐらでないことを祈りたい。2014/08/16
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