内容説明
尊徳社の編集者である鹿堀は、実際の謎を探偵作家アマンに解明させるという企画を思いつき、雑誌ナゾーンに「あなたの『謎』募集」と掲載した。毎朝電車で乗り合わせる女が取る不可解な行動の謎を解いて欲しいなど、アマンのもとへ持ち込まれる四つの謎。だが謎を解く過程で必ず、あの手この手と、脱出不可能に思える空間に閉じ込められてしまう――。二人は密室から脱出し、持ち込まれた謎を解明できるのか? 鮎川哲也賞受賞作家が新たな境地で描く、密室愛に溢れたユーモア連作ミステリ。文庫オリジナル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
geshi
26
バカミスと言うほど突き抜けた感じではなく、ゆるい掛け合いと謎と密室のグダグダミステリ。日常の謎を推理しても単なるおちゃらけにしかなっていないし、伏線も論理もなしに犯罪計画の一端だったと明らかになるが、読者にこれを推理しろと言うのか?密室もパズルの領域でギミックを見せたいだけだろうと言いたい。本当にこの作者に密室愛があるのか疑問。せめてラストで連作短編らしくまとめてくれれば救いになったのに。ユーモアミステリ=手抜きじゃないんだよ!ユーモラスにミステリ扱うのは難しいんだよ!2015/11/14
coco夏ko10角
19
ユーモアミステリとういうかバカミスというか…脱力系。「密室魔」の部分に期待して読み始めてしまったのでちょっと、かな。2020/01/14
hydrangea
16
そもそも密室が出てくる必要性も無い気がしますが、まぁこういうおばかなノリはそんなに嫌いではありませんよ。ただ、第1作とはえらい落差ですね。この著者のどちらが本筋なのか、はまだよく掴めていませんw もう1作ぐらい読んで評価を決めてみようかと。2015/03/31
ハルト
10
ミステリ作家と編集者のコンビが、謎を携えてきた音楽系女子からの謎をまるで解かず、そしてなぜか二人して密室に閉じこめられてしまうという、珍妙な脱力系脱出ミステリ。けったいにもほどがある密室と、やはりけったいな持ちこまれた謎。とぼけた風味の推理しない(してもはずれる)探偵コンビに強烈な女の子たち。ぬるくゆるく気だるくな意味のない感じが楽しかったです。謎ときというより頓知みたいな。続編ぜひあるといいですね。2013/01/05
oyai
7
うーむ。いわゆるゆるミスバカミスってやつですが。いまひとつテンポに乗り切れず。最後になるにつれてテンポはよくなって行くんだけども。最後のポケットに地球儀のくだり、それだけが書きたいがための作品だったのかな?2014/07/08