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内容説明
偽物を身につけるとごまかしをしたくなり、創造性の高い人は不正をする度合いも高い!? イグノーベル賞を受賞したデューク大学教授が、今度はユニークな実験で誠実さとウソの本質を解明する!
目次
なぜ不正はこんなにおもしろいのか
シンプルな合理的犯罪モデル(SMORC)を検証する
つじつま合わせ仮説
ゴルフ
自分の動機で目が曇る
なぜ疲れているとしくじるのか
なぜにせものを身につけるとごまかしをしたくなるのか
自分自身を欺く
創造性と不正―わたしたちはみな物語を語る
感染症としての不正行為―不正菌に感染するしくみ
協働して行う不正行為―なぜ一人よりみんなの方がずるをしやすいのか
半・楽観的なエンディング―人はそれほどごまかしをしない!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪風のねこ@(=´ω`=)
57
読んでいてボンレスハムを思い起こしてしまった。法律規則という紐に縛られた社会と人々だ(苦笑)だけどその法律も超えた独創性が世を進展させ他という話も解るし、ハッタリをかますのは自己の意識を高めようとするマインドコントロールの意味もある。不正と言えば杭打ち偽装なんだけど、そもそも建物を建てるには相応の技術と時間と金が必要であり、また人間の造る物には不完全さがあるという認識が欠けている…とも言えるよね。実験内容も面白い。引用も多種で、大昔から人の行動に悩まされていたのだと判る。2015/11/21
KAZOO
50
行動経済学の大家であるダン・アリエリーが書いた比較的最近の著作です。私はこの著者のものを数冊読んでいますが、この本が一番興味深く読めました。例も豊富で読みやすいのですが、行動経済学というよりも心理学といった気がします。2014/11/29
Kawai Hideki
48
ファスト&スローに引き続き、1月のビブリオバトルで紹介されていた行動経済学の本を読了。こちらの本では、人間は機会があれば小さな不正を働く習性があること、小さな不正がきっかけでだんだん大きな不正に慣れていくメカニズム、多数の人々の小さな不正が積もって大きな社会コストになっていることなどを、これでもかと突きつけてくる。ずるの誘惑に抗うには、折に触れて道徳心を呼び起こすしかない。実験協力者にずるをさせようとあの手この手で誘惑するのはまさに悪魔の所業。案外、悪魔というのは大学教授のような姿なのかもしれない。2014/03/13
まる
44
ずる(ごまかし)をする基準は自己イメージ、それも他者を意識した自己イメージというより自分の中での自己イメージに影響されることが驚きでした。実験結果について、それってこういう要素が含まれているからじゃないの?と思ってもちゃんとその後に補足実験があって疑問は解決されるので気持ち良く読めました。実験結果に地域性はあまりなかったようですが、本当にそうなのか、ぜひ日本でも同様の実験をしてみてもらいたいです。2016/12/04
R
38
人間が嘘をついたり、ごまかしたりするのはどういう状況で起きやすいかを実験しまとめた本でした。もともと人間はごまかしをするのだという結論でもあるのだけど、それ以上に、他人や状況からの影響がとても大きくて、自発的な嘘やごまかしというよりも、なんらか意識下の判断でもあるかのようにごまかしてしまう状況なんかが見られて大変面白い。情動に逆らえず都合のよい解釈を行うところだとか、身に覚えのある感じで読んでいていたたまれない気分になりました。2018/05/28