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内容説明
18世紀末、商船から英国軍艦ベリポテント号に強制徴用された若きビリー・バッド。新米水兵ながら誰からも愛される存在だった彼を待ち受けていたのは、あたかも邪悪な謀略のような「運命の罠」だった……。緊張感みなぎるストーリー展開と哲学的な考察につらぬかれた現代性。アメリカ最大の作家メルヴィル(『白鯨』)の遺作にして最大の問題作が、いま鮮烈な新訳で甦る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takaichiro
102
物事はクリスタルの様に光の当て方によって見え方が変わる。真実は一つなんて表現があるが、解釈一つでどんな形にも作りあげられる。きな臭い中東情勢のニュースを見ていても、何が事実なのか一市民ではわからない。フェイクニュースとマスコミを叩くかの大統領は自ら描いた戦略実行の為、都合よく作りあげたストーリーをSNSを通じて口外し、歴史に残るでっちあげをやらかすかもしれない。本書ではなにが正義かよりも、誰の正義かが問われる世界観を人の息遣いが聞こえるようなリアル感で描く。我々は不確実な社会に生きているのだと実感する。2019/07/11
ペグ
91
未だ「白鯨」に手をつけられないでいる自分は、でもやはり、あの「バートルビー」の作者の筆による「ビリー・バッド」に惹かれて手にとる。人間とは〜純粋であったり正直であることが別の人間にとっては憧れ、尊敬が嫉妬に変わりひいては殺意にまで至るものなのだろうか。四方を海に囲まれた船の中での事件を裁かなければならない船長の苦悩の決断。メルヴィルの不条理は奥が深い。2022/01/31
マエダ
70
ただ善の象徴にしか見えない平面的なビリーと狡猾だが人間臭く、その心理の機微を深く書き込まれたクラガート。誰しもが認めたくはないが、現実を孕んでいるのが本書。2019/04/02
マエダ
57
!?おもしろくない?ちょっと意図が汲み取れない。2018/10/04
星落秋風五丈原
47
18世紀末、若きビリー・バッドは、商船ライツ・オブ・マン号から、英国軍艦ベリポテント豪に強制徴用された。強制徴用とは、対ナポレオン戦争の時に、絶対的に水夫が不足していたイギリスが、商船や酒場から、拉致するようにして水夫を集めた、かなり無茶なやり方だった。人材不足が極まった時は、囚人を水夫に採用することもあったそうだ。本意で集められたわけではないため、水夫の反乱も起こっている。文中でもノア湾での反乱について言及されている。2025/09/27
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